OpenStreetMapプロジェクトを支援する非営利団体OpenStreetMap Foundationは3月8日(英国時間)、AppleのOpenStreetMapデータの採用を歓迎する声明を公開した。

これまでAppleはMac用のiPhotoや同社のiOSアプリで一貫してGoogle Mapsを使ってきたが、7日に発表したiOS版iPhotoの一部機能で独自のマップタイルを作成しており、その地理情報データにOpenStreetMapが用いられているという。ただし、OpenStreetMap FoundationのJonathan Bennett氏はAppleの採用を歓迎する一方で、2年ほど前の情報も含まれる比較的古いデータを使用していると指摘、またOpenStreetMapに関するクレジット表記が欠けているとしている。

iOS版iPhotoでフォトジャーナルに組み込める地図

OpenStreetMapは、誰でも自由に利用できる地理情報データを作成するコラボレーションプロジェクトだ。ポータブルGPSデバイスを使って個人が集めたデータが追加されることから"地図のためのWikipedia"と表現されることも多い。Google Maps APIのライセンス変更で、同APIへのアクセスが有料になるケースもあり、OpenStreetMapデータを用いたサービスへの変更が昨年末から増えている。またOpenStreetMapデータならカスタマイズの幅が広がるため、アプリケーションなどに合う地図を作成するために採用する開発者もいる。