米Appleは3月7日(現地時間)、米サンフランシスコで開催したスペシャルイベントでiOS版の「iPhoto」を発表した。同日に発表したiPad、iPad 2、iPhone 4S、iPhone 4で動作するユニバーサルアプリで、価格は450円。iPhotoの登場により、iOS版のiLifeが出揃うことになる。

iOS版のiPhotoはマルチタッチジェスチャーを使ったシンプルな操作で、写真を管理し、直観的にレタッチできるのが特徴。たくさんの写真でも、サムネールグリッドを使ってすばやくブラウズ可能。写真をダブルタップするとiPhotoがライブラリ内にある似ている写真を集めてくれるので、横に並べて比較しながら最も良く撮影できた1枚を選び出せる。気に入った写真にフラグを付けておけば、あとですぐに取り出せるようになる。

写真に触れ、指先でドラッグし、変化を確認しながらレタッチ

グループ化した写真を美しく自動配置するフォトジャーナル。iCloudを通じてWebページとして公開可能

編集機能では、写真を開き、変更を加えたい場所に触れ、指先を上下左右にドラッグさせるだけで、露出、コントラスト、彩度などを調整できる。ブラシツールも指先のタッチで使いやすく、さらに拡大やエッジ検出機能を活用することで正確な修正・調整を加えられる。また白黒、ビンテージ、グラデーション、ティルト・シフト、スウォッチなど、多彩なエフェクトが用意されており、それらを選択し、ピンチ、ズーム、スライドなどの操作でエフェクトを調整するだけでプロフェッショナルな雰囲気の写真に仕上げられる。

Facebook/Flickr/Twitterへの投稿、スライドショー、AirPlayストリーミングなど共有機能も充実している。「フォトビーミング」という機能を使えば、iPhotoを備えた他のiOSデバイスに共有Wi-FiネットワークやBluetooth接続を通じて写真を直接ワイヤレス送信できる。

iMovieとGarageBandにも新機能

Appleはスペシャルイベントで、iOS版の「iMovie」(450円)と「GarageBand」(同)のアップデートも発表した。

iMovie 1.3では予告編(トレーラー)を作成できるようになった。おとぎ話、スーパーヒーロー、ロマンスなど9つの予告編テンプレートが用意されており、アウトラインと絵コンテをカスタマイズし、ビデオクリップを選ぶだけで簡単に予告編を完成させられる。

GarageBand 1.2は、iOSデバイスをワイヤレス(Wi-Fi、Bluetooth)で接続し、最大4人でバンド(グループ)として演奏やレコーディングできる「ジャムセッション」という新機能を備える。またSmart Instrumentsにタッチ操作で弦楽オーケストラを指揮できるSmart Sringsが加わり、新しいノートエディタで録音したトラック内の音の修正が可能になった。

テンプレート「おとぎ話」で予告編を作成

GarageBandのSmart Srings

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