パイオニアは1日、プリメインアンプ「A-30」「A-10」を発表した。発売は3月下旬で、価格は、A30が49,800円、A-10が37,000円となっている。

プリメインアンプのエントリーモデル「A-30」(左)と「A-10」(右)。シンプルなデザインは、既発売のネットワークオーディオプレーヤー「N-30」との組み合わせが考慮されたもの

A-30とA-10は、同社のプリメインアンプのエントリーモデルとして、長らく販売されてきた「A-D1」「A-D3」の後継モデル。A-D1が発売されたのは2000年で、A-D3が発売されたのは1998年。いずれも今世紀に入って初めてのモデルチェンジとなる。ラインナップ的には後継だが、製品としてはまったくのブランニューモデルとなっている。ここまでモデルチェンジのスパンが延びた点について同社では、純粋に音楽を聴くためだけのシステムを求めるユーザーが減少し、数少ないオーディオファンはハイエンドモデルを指向するようになっていたことを理由に挙げている。

近年、ネットで配信される音楽をよりよいサウンドで聴きたいという、過去のエントリーユーザーとは異なった層が増えている。そのニーズにマッチした新しい世代のエントリー向けオーディオ機器が必要との考えから設計されたのが、今回発表したA-30およびA-10、さらには同時発表されたブックシェルフスピーカー「S-CN301-LR」とのことだ。

両モデルとも左右chで独立したパワーアンプ部を左右対称に配置した「シンメトリカル・パワーアンプ」構造を採用。また、パワーアンプとプリアンプ部の電源を分離し、干渉ノイズを低減している。

入力インタフェースは、A30がPHONO(MM)、SACD/CD、TUNER、AUX、RECORDER、NETWORK、POWER AMP DIRECT INの7系統で、A-10はPOWER AMP DIRECT INを除いた6系統だ。NETWORKはRJ45端子ではなく。通常のRCAピンジャック。これは既発売のネットワークオーディオプレーヤー「N-30」との接続を意識したものだ。また、POWER AMP DIRECT INは、A-30のプリアンプ部分をバイパスしてパワーアンプとして使用するための端子だ。スピーカー出力は2系統を搭載。4Ω~16Ωまでのインピーダンスに対応する。8Ω負荷時の定格出力は、A-30が40W×2でA-1が30W×2。

本体サイズは2製品とも共通でW435×D360×H128mm。重量はA-30が7.9kgで、A-10が6.8kgとなっている。消費電力はA-30が165WでA-10が130Wだ。

製品に付属するリモコンは本体だけでなく、同社製のSACD/CDプレーヤー、ネットワークオーディオプレーヤーの基本操作も行える。

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