ボーイングの革新的な最新鋭機787の商業フライトがついに実現した。

787は全世界の航空会社から史上最多の821機もの発注を受けている。ANAはその開発に大きく関わった

787を世界に先駆けて就航させたのは日本のANA(全日本空輸)だ。26日、ANAは1泊2日の香港へのチャーターフライトを運航。12時20分、爽やかな秋晴れの空の下、一般旅客、マスコミ、関係者など240人を乗せたNH7871便(787型機の第1便の意)は定刻通りに成田空港を出発し、現地時間の16時前に香港国際空港に到着した。搭乗ゲートでの記念式典、成田を飛び立つ時と香港に到着した時の消防車による機体へのアーチ状の放水、関係者による見送り……といったように、イベントが目白押しで行われた。機内ではLED照明を虹色にする演出などがあり、さらに搭乗者全員に搭乗証明書や記念品が配られるなど、華々しい記念フライトとなった。

「787の快適性にANAらしいもてなしや路線ネットワークを加えて、アジアNo.1のエアラインを目指す」と全日本空輸 伊東信一郎代表取締役社長

関係者による鏡割り。楽しさと達成感に包まれた式典だった

LED照明を使ったレインボーカラーの演出。機内は想像以上に広い

搭乗記念品(本のしおり)を配るCA

こちらは機内販売品の787切手

そして、787が前評判通りの画期的な旅客機であることが、この日搭乗した乗客に証明された。例えば、787は機内の気圧を従来より高くでき、湿度を高く保てるが、そのため降下の際に耳詰まりを感じることがなく、また飛行中に装着したコンタクトレンズがひどく渇くこともなかった。さらに、むくみや疲れも従来機に比べると軽減されたように感じた。

詳細な体験レポートは後日お届けするが、787型機が今までにない、飛行機の概念を変える面を持つ、快適さが格段に向上した画期的な機材であることは間違いないと実感した。