シャープは29日、フルHD(1,920×1,080ドット)の4倍の解像度(3,840×2,160ドット)での表示が可能な次世代液晶テレビ「ICC 4K 液晶テレビ」を、I3(アイキューブド)研究所と共同で試作したと発表した。今後、実用化に向けさらなる開発を推進し、2012年中の製品化を目指す

今回、開発発表が行われた4K液晶テレビ

シャープが「AQUOS」シリーズで培ってきた大画面液晶の技術と、アイキューブド研究所の光クリエーション技術「ICC」(Integrated Cognitive Creation)を統合利用して行われる共同開発となる。

ICCとは、ハイビジョン映像信号から4K映像を創造する技術。映像の電気信号を単に再現するのではなく、光情報としての再現を目指したもの。人間が見た自然の景色・被写体を脳内で光の刺激として理解する過程を映像で再現しようというもので、風景の遠近感や物体の質感をより自然な状態で画面上に表現する。

アイキューブド研究所のICC技術が、より精緻で自然な描写を可能にした

なお、今回試作した液晶テレビ(60V型)は10月4日~8日に千葉・幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2011」のシャープブースで展示される予定だ。

フルHDでも表現しきれなかった細部の質感表現も可能