西日本旅客鉄道(以下、JR西日本)と東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)は、20日と21日に大糸線で「キハ52大糸リレー号」と「115系大糸リレー号」を運行する。どちらも1日1往復で、両社の境界となる南小谷駅で乗り継ぎが可能。大糸線の糸魚川から松本まで、国鉄時代の塗色の車両を乗り継いでいくことができるという。

「キハ52大糸リレー号」は3両編成の予定

大糸線は1957年(昭和32年)に松本 - 糸魚川間が全通。1987年に国鉄が分割民営化されると、糸魚川 - 南小谷間がJR西日本の、南小谷 - 松本間がJR東日本の管轄となった。全線が単線で、JR西日本管轄区間は非電化、JR東日本管轄区間は電化されている。

JR西日本区間は現在も定期列車としてキハ52系気動車を運行。同車両は1965年~1966年製で、現在はJR西日本に3両、JR東日本に7両の計10両が現役で活躍しているとのこと。今回はJR西日本所属の3両を使用し、いずれも国鉄時代の塗色に復元されているという。

「115系大糸リレー号」も3両編成の予定

JR東日本区間は現在、新型のE127系電車と115系電車を運行。しかし、現在運行中の115系電車はJR化後に塗装をリニューアルしたものとの話である。今回は国鉄時代の塗色による乗り継ぎを実現するため、普段は中央本線の立川 - 小淵沢間で運行している国鉄色の300番台の3両を使用するとのことだ。

運転時刻は糸魚川10:43発→(キハ52)→南小谷11:43着、南小谷11:57発→(115系)→松本14:12着。逆方向は松本9:42発→(115系)→南小谷11:24着、南小谷11:49発→(キハ52)→糸魚川12:44着。すべて普通列車として運行するため、普通乗車券のみで利用できるという。

糸魚川駅のレンガ車庫は大正元年に竣工したという

また「大糸リレー号」の運行に合わせて、糸魚川駅ではレンガ車庫見学会を実施。キハ52の展示、鉄道グッズ販売などが行われるとのことで、「キハ52大糸リレー号」の乗客にレンガ車庫見学整理券が配布される。南小谷駅でも鉄道グッズの販売などを実施予定。