2015年9月25日から実施される「F1日本グランプリ」や、2016年5月の伊勢志摩サミットなどで盛り上がりをみせている三重。その三重県の県庁所在地・津でいま、注目を集めているものがある。それが、三重県総合博物館「MieMu」で行われている、ホンダの名高いレース車両が一堂に会した企画展「SUZUKA 夢と挑戦のステージ~ホンダのF1と鈴鹿サーキット~」だ。

三重県総合博物館「MieMu」

ピクニック気分も体感できる

11月15日まで開催されているこのイベント。同イベントの魅力はなんといっても、展示されるF1マシンの種類と数に加え、世界へ挑んだホンダの歴史、鈴鹿サーキットと三重の奇遇といったドラマが描かれているところ。

期間中、「Honda RA272」(1965年)、「Williams Honda FW10」(1985年)、「McLaren-Honda MP4/5B」(1990年)、「Bar Honda 006」(2004年)、「Honda RA107」(2007年)などの5台の歴代マシンに加え、日本GPを駆け抜けたばかりの興奮冷めやらぬ 「McLaren-Honda MP4-30」(2015年)が9月29日~10月4日の期間限定で展示される。鈴鹿サーキットやホンダ鈴鹿製作所など、日本のモータースポーツ界をリードしてきたメーカーやステージが集結する、三重ならではの試みというわけだ。

「鈴鹿サーキットが誕生した背景には、ホンダの鈴鹿製作所があったから。さらに1958年に生まれたスーパーカブの大ヒットがあったからこそ」と語るのは、同館学芸員の瀧川和也さん。今回、館内のレイアウトやプログラムを考えたとき、最初に目に飛び込んでくるプロダクトは決まっていた。ホンダが世界的レースへの一歩を踏み出した一台、1959年のマン島TTレース参戦車、「Honda RC142」だ。「まさにここから。ホンダの『夢と挑戦』がここから始まったのではないか」と瀧川さんはいう。

この企画展は、3部構成で展開。第1部ゾーン「鈴鹿サーキットの誕生とホンダのF1創生期」では、ホンダと鈴鹿市の奇遇からサーキット誕生、「Honda RA272」でF1レースに参戦した苦難を感じ取れる。また、第2部「ホンダのF1の歩み」では、アイルトン・セナや中島悟が駆ったマシンやエンジン、エンジン・車体・チーム運営まで“オールホンダ”で挑んだ熱意が、第3部「鈴鹿サーキット 日本モータースポーツの聖地」では、懐かしいレースシーンや、伝統の名勝負など、サーキットで起きた50年のドラマや、遊園地・交通安全教育というポジションでの役目が描かれている。

鈴鹿サーキット コースデザイン

「オレはサーキットが欲しいんだ。レースをやらなければ、クルマは良くならない」――そう語った本田宗一郎の想いがかたちになるのは、マン島TTレースに参戦した2年後の1961年。コースデザインは原案から何度も修正を重ね、現在のコースへと落ち着く。このコース計画の変遷についても、館内の第1部ゾーンでわかりやすく紹介されている。

さらに同企画展では、鈴鹿にこだわらず全方位で「夢と挑戦のステージ」の空間を目指したという。そのひとつが、「Honda RA107」の展示。このマシンは、鈴鹿サーキットではなく、富士スピードウェイで開催された2007年大会に投入されたもので、「環境問題の重要性を訴えたこのマシンも紹介したいという想いがあった」と瀧川さんは語っていた。

「Honda RA107」

ほか、この企画展でユニークな点は、すべての展示物が撮影可能という点。マシンの前で親子三代がいっしょに写真に収まっても良し、60年代、70年代の貴重な資料や勢いを感じるデザインを撮影しても良い。セピア色の鈴鹿サーキット誕生期から、コースを華やかに彩ったバブル期、そして現在にいたるまで、「あのころは…」「これからは…」と話が弾む仕掛けになっている。

なお、9月19日と11月15日(ともに11時~・14時~の2回)には、2輪・4輪好きの瀧川さんのほか、同館学芸員によるギャラリートークも開催される。「見るだけでなく、いっしょにつくってみたい」という家族は、10月4・12・25日、11月8日に開催されるワークショップ「くるまであそぼう」に参加してもいいだろう。是非、この機会に家族で三重県総合博物館「MieMu」に行って「ホンダと鈴鹿サーキットの半世紀ドラマ」に触れてみてはいかがだろうか。

(マイナビニュース広告企画:提供 三重県総合博物館「MieMu」)

[PR]提供: