こんにちは、阿久津です。ちょうど前回、Surface Proに関して述べましたが、29日、国内向けのSurface Proが発表されました。詳細は本誌でもニュース記事などが掲載されると思われますので、そちらをご覧ください。

これ以降の本稿は28日に執筆したものなので、国内で発売されるSurface Proの詳細は不明ですが、個人的に気になるのはSurface RTからSurface Proへ乗り換えるメリットについてです。筆者はSurfaceシリーズをモバイルデバイスとして認識しているため、気になるのは本体重量とバッテリ駆動時間。Surface RTは公称675グラム、最大約8時間ですが、Surface Proは公称約910グラム(2ポンド)にバッテリ容量42W-h。使い方や検証方法にもよりますが、4~5時間の連続運用は可能でしょう。

約235グラムの増加は気になりますが、以前寄稿した記事でも述べたように、発表会や打ち合わせであれば数時間の稼働で十分。Surfaceシリーズの性格上、電車内で開いて使うようなシチュエーションは個人的にないため、こちらも問題なし。Surface RT最大の弱点だったx86用アプリケーションはIntel Core i5の搭載により、問題なく動作します。Windowsストアアプリで実用に耐えうるテキストエディターの存在を残念ながら知らない筆者にとっては、大きなアドバンテージです。

もっとも、Acer ICONIAシリーズやASUS TransBookシリーズの一部には10万円を切る価格帯のIntel Core搭載モデルが既に存在するため、日本国内では後発となるSurface Proのアドバンテージは大きくありません。それでも個人的には興味深く、価格設定によっては衝動買いしてしまうかもしれないデバイスであることに間違いはありません。いずれにせよ、後日レポートをお送りしますので、興味をお持ちの方はぜひご覧ください(図01)。

図01 国内でも発売される「Surface Pro」

さて、Windows 8は起動ロジックやUI(ユーザーインターフェース)の見直しにより、セーフモードの呼び出しが煩雑になりました。詳しくは以前寄稿した「Windows 8大百科」でも述べましたが、起動オプションの選択画面にモダンUIを採用したり、BSoD(Blue Screen Of Death)の画面も変更するなど刷新されています。

Windows 7と比べて全体的にスタイリッシュになったのは事実ですが、セーフモードを呼び出しにくくなったのは、Windows 8が安定しない状態では不便なことこの上ありません。そこで今週は、以前のブートメニューを有効にするチューニングをお送りします。

1. 管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。
2. 「bcdedit /set {default} bootmenupolicy legacy」を実行します。
3. コンピューターを再起動します。

これでチューニングが完了しました(図02~04)。

図02 [Win]+[X]キーを押してクイックアクセスメニューを呼び出し、[A]キーを押して<コマンドプロンプト(管理者)>を選択します

図03 コマンドプロンプトに「bcdedit /set {default} bootmenupolicy legacy」と入力して[Enter]キーを押します

図04 設定チャームの<電源>ボタンをクリックし、メニューの<再起動>をクリックします

それでは結果を確認してみましょう。コンピューターを起動して、BIOSやUEFIのスプラッシュスクリーンが消えた直後に[F8]キーを押すと、Windows 7以前のWindows OSで見慣れたブートメニューや、ブートオプションが表示されます。後は以前と同じように矢印キーでセーフモードを選択して[Enter]キーを押してください(図05~06)。

図05 これで以前と同じ「Windowsブートマネージャー」が現れます

図06 [F8]キーを押せば「詳細ブートオプション」が現れます。ここからセーフモードを起動しましょう

なお、元の状態に戻すにはステップ2で「bcdedit /set {default} bootmenupolicy standard」と実行します。また、現在のブートメニューポリシーを確認するには、「bcdedit | findstr "bootmenupolicy"」と実行してください。これで「Standard」もしくは「Legacy」と表示されます(図07~08)。

図07 コマンドプロンプトに「bcdedit /set {default} bootmenupolicy standard」と入力して[Enter]キーを押してください。これで元の状態に戻ります

図08 現在のブートメニューポリシーを確認するには、「bcdedit | findstr "bootmenupolicy"」と入力して[Enter]キーを押します

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus