Webサービスを作る上で便利なAmazon S3。海外のスタートアップ企業では多数利用されており、日本でも利用されることが増えてきている。同じくAmazon Webサービスの1つであるAmazon EC2と組み合わせるのが一般的だが、ファイルのバックアップ目的としても十分便利だ。だが、Amazon S3の最大の欠点として、専用の管理インタフェースが用意されていない点があり、一般ユーザでは使い勝手が悪く感じてしまう。

そして、その問題点を解決するのもまた技術者の力ということで開発されたのが、「S3 Browser」だ。

「S3 Browser」。起動すると自動的にログインし、バケットを一覧表示する

名称 S3 Browser
バージョン 1.1 (138)
動作環境 Mac OSX 10.4以上
ジャンル ファイルアップロード/ダウンロード
開発者 Olivier Gutknecht
種別 オープンソース
ライセンス BSD

バケットの中にあるファイルの一覧

S3 BrowserはAmazon S3用の専用フロントエンドだ。起動すると登録してあるバケット(管理単位)の一覧が表示され、さらに各バケットの内容を表示できる。各バケットに対してファイルのアップロード/ダウンロード、削除も簡単に実行できる。

ただしファイルのパーミッションは変更できない。Amazon S3の場合、ファイル単位で公開/非公開などを設定できるのが魅力だが、S3 Browserでは残念ながら細かな設定を行えない。ただしそれでも、単純に自分の登録してあるバケットに対してファイルの授受を行いたいというなら十分なはずだ。

Amazon S3は、技術者向けのシステム的な使い方の他にもバックアップ場所として使ったり、ファイルをやり取りする一時的な置き場としても最適なシステムだ。面倒な操作はほとんどなく、無制限にファイルが置けるので、専用フロントエンドのS3 Browserがあれば誰でも使いこなせるはずだ。