先日、静岡県島田市の山中へヤマメ釣り(管理釣り場ですが)に行ってきました。その場で捌いて串に刺し、炭火で焼いた味は格別でしたよ。たまの休みにはクッキング、ということで。

さて、今回は「Google Drive」について。名前のとおり、Googleが提供するオンラインストレージであり、6月末で廃止されるiDiskの代替を探す向きにはお誂えのサービスと映る。しかも5GBまでは無償、料金を支払えば最大16TBまで増量可能というスケーラビリティも魅力的だ。それでは早速、OS Xで利用したGoogleドライブの姿をレポートしよう。

What's Google Drive?

Google Driveの利用には、専用インストーラ(installgoogledrive.dmg)の指示に従い導入する「Google Drive.app」が必要だ。いちど起動するとログイン項目に登録され、以降メニューエクストラ常駐型アプリケーションとして動作する。

インストーラをマウントし、「Google Drive.app」をアプリケーションフォルダへコピーすれば準備完了

Google Drive.appを起動すると、このようにメニューエクストラに常駐を開始する

そしてFinderウインドウを表示すると、ホームに「Google Drive」フォルダが作成されていることに気付く。そのフォルダを開くと、これまでGoogle Docsで利用していた書類が表示されるはずだ。

Google Driveフォルダは、オンラインとローカルを同期する役割を持つ。ここへファイルをドラッグ&ドロップすると、ローカルファイルシステム上(~/Google Drive)に保存され、あわせてクラウド上のGoogle Drive領域にコピーされるという仕組みだ。同様に、クラウド上のGoogle Drive領域に保存されたファイルは、ただちにローカルファイルシステム上にコピーされる。扱えるファイルフォーマットに制限はないので、iDiskライクに利用していい。

つまり、Google DriveはGoogle Docsの文書保管機能を置き換える存在であり、ローカルとの同期まで自動処理してくれる。無償利用できる容量もGoogle Docsでは1GBだったところが5GBになるのだから、iDisk代替のオンラインストレージとしては願ったり叶ったりというところだ。

Google Driveの使い方

Google Docsで作成した文書は、スプレッドシートが拡張子「.gsheet」、ワープロ文書が拡張子「.gdoc」のファイルとしてFinder上に表示される。ファイルを開くと、デフォルトのブラウザでGoogle Docsのサイト(ex. https://docs.google.com/spreadsheet/……) にアクセスを開始し、その文書が表示される。つまりそれらのファイルに実体はなく、URLを情報として持つ一種のリンクと考えて差し支えない。

一方、PDFや各種画像などGoogle Docsで作成/編集できないファイルについては、そのままの形でコピーされる。だから他のPC/スマートフォンとファイルを共有したければ、「Google Drive」フォルダにファイルをコピーしておけばいい。コピー直後は、同期が未完了であることを示すマーク(回転する矢印)がアイコン左下に表示されるが、数秒ほど待てば同期完了を意味するチェックマークが表示されるはずだ。

クラウド上の書類は、ローカルの「Google Drive」フォルダに同期される

同期中の書類には、左下に回転する矢印が表示される

Google Docで作成したスプレッドシートを、Quick Lookで表示したところ。実体はなく、URLと書類のIDが格納されているだけだ

Google Driveを「書類」フォルダとして使う

Google Driveフォルダは、ローカルファイルシステム上に存在する"リアルの"フォルダだ。WebDAVで公開されている領域をマウントして使うiDiskとは異なり、Google Drive.appがGoogle Driveフォルダの内容を監視し、変更が生じるたびにクラウドとの同期を実施する。だからGoogle Drive.appを終了すれば同期されることはなく、ただのフォルダとなってしまう。逆にいえば、同期完了後はオフラインでも支障なく利用できるのだ。

OS X上ではリアルのファイル/フォルダとして存在するため、文書もごく当たり前の方法で利用できる。Terminalで~/Google Driveの内容を表示することはもちろん、コマンドの引数にも利用できる。iDiskはアンマウントするとファイルシステム上から消えてしまうが、Google Drive.appの動作状況にかかわらずパーマネントにファイルアクセス可能になる点は、Google Driveの強みといえるだろう。

リアルのファイル/フォルダとして存在するため、コマンドでも普通の方法で扱える

となれば、「書類」フォルダ(~/Documents)として使えるかもしれない。そうすれば、OS Xで作成した大半の書類が自動的にクラウドへバックアップされ、しかも他のデバイスから自由にアクセスできるはず。iOS版Google Driveクライアントがリリースされれば、さらに便利になるかも……という考えのもと、試してみた。

Teminalから実行したコマンドは以下のとおり。これで、従来の「書類」フォルダは「Documents.old」となり、実体はGoogle Driveのシンボリックリンク「Documents」が作成される。デフォルトの保存先としてアプリケーションの「保存」ダイアログに表示されるようになるので、よりGoogle Driveが身近になるはずだ。なお、事故防止のため、Time Machineでバックアップした後にトライしてほしい。

Google Driveを「書類」フォルダ化する

$ mv ~/Documents ~/Documents.old
$ ln -s ~/Google\ Drive ~/Documents
$ killall Finder

元に戻す

$ rm ~/Documents
$ mv ~/Documents.old ~/Documents
$ killall Finder

このように、デフォルトの文書保存場所としてGoogle Driveを活用できる