高速道路の安全を支える道路管制センター
高速道路上で発生するさまざまな事象を集約し、対応を行う高速道路の心臓部ともいえる設備が道路管制センターです。24時間・365日、休むことなく高速道路を見守っています。
道路管制センターは、大きく分けて、道路や交通の流れに関することを取り扱う交通管制室と、高速道路上にあるさまざまな電気系の設備を管理する施設制御室の2つとなっています。
「交通管制室」は情報ステーション
交通管制室では、刻々と変化する高速道路上の情報を迅速に提供するため、各方面からの情報を収集する経路を整備して、道路状況の把握に努めています。
故障車、事故、落下物、道路の損傷といったさまざまな情報が、高速道路上に設置された非常電話による利用者からの通報や、道路緊急ダイヤル(#9910)、交通管理隊及び警察からの連絡などにより、交通管制室に届けられます。また料金所や休憩施設からも情報は送られてきます。
その他にもカメラや気象観測機器などを使った道路状況の把握と、工事規制や除雪作業状況の把握も交通管制室の役割です。
集まった情報は、さまざまな機器を使って即座に提供されています。
高速道路走行中は、道路情報版やハイウェイラジオで道路状況を知ることができます。カーナビゲーションを搭載している車両であれば、VICS(ビックス)から送信される情報を受け取ることができます。
VICSとは、渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに送信し、カーナビゲーションなどの車載機に文字・図形で表示する画期的な情報配信システムです。
サービスエリアの情報ターミナル、インターネット交通情報、道路交通情報を音声で案内するハイウェイテレフォンからも情報を入手できます。
事故発生時には連携して対処
ひとたび事故が発生して交通管制室に一報が届くと、併設している管区警察局高速道路管理室がパトカーの出動を要請して現場に急行させます。交通管制室は必要に応じて救急車と消防車の出動を要請し、交通管理隊への出動指示を出します。他の道路管理者、河川管理者、関係自治体への連絡も行っています。さらに緊急事故復旧工事を手配し、修理業者への連絡も行います。
こうした動きに並行して、交通管制室が事故に関する道路状況の情報を発信するとともに、道路交通情報センターからもさまざまなメディアを通して道路交通情報を提供しています。
交通管制室は、24時間・365日休みなく常に流動する高速道路の情報を収集し、高速道路の安全に目を光らせているのです。