Radeon RX Vega 56/64の外観を紹介

ということでそれではまず機材の紹介を。Threadripperのスーツケースほどではないが、巨大な箱(Photo13)が届いた。外箱を外すと、Vegaのロゴ入り内箱が出現し(Photo14)、これがきれいに展開する(Photo15)。この中に、本体とマニュアル、その他が収められていた(Photo16)。

Photo13:寸法はW367mm×D210mm(奥行)×180mm(高)。結構ずっしりと重い

Photo14:ちなみに紙製

Photo15:上のVega文鎮は、単にアクリルにVegaのロゴが入っているだけ

Photo16:シールとかリストバンドを入れられても……ちなみにこれはプレス専用キットらしいのだが、そろそろプレスキットのあり方を考え直した方がいいと思う

本体はRadeon RX 400シリーズをさらにすっきりさせた印象である(Photo17)。裏も完全にカバーで覆われている(Photo18)。パネル面はDisplayPort×3+HDMIというシンプルなものだ。ちなみにこの3つのDisplayPortからディジーチェーン接続で2台のDisplayを接続できるので、最大6画面が表示できる。補助電源は8pin×2の構成(Photo20)となっている。

Photo17:これはRadeon RX Vega 64であるが、実はRadeon RX Vega 56も寸分たがわぬ姿で、外部からは見分けがつかない

Photo18:左上にあるのはGPUの負荷状態をLEDで示すGPU Tach

Photo19:DisplayPort×3で6画面表示中は、HDMIポートは併用できない

Photo20:実際Radeon RX Vega 64の空冷版でもBoard Powerは295Wとされるから、高負荷時には300Wを超えることもあるだろう。そうなると8pin+6pinではちょっと心もとないのは事実だ

Radeon RX Vega 56/64ともにカードの長さは270mmで、外見では全く見分けがつかないのだが、重量はRadeon RX Vega 56が961gだったのに対し、Radeon RX Vega 64では1058gと、100g近く違いがあった。残念ながら分解不可なので何が違うのかはわからないが、消費電力が100W近く違うだけに、冷却機構に差があるのかもしれない。ついでに同梱されていたVegaチップのアップがこちら(Photo21~23)である。

Photo21:おそらくこれはメカニカルサンプルと思われる

Photo22:裏面

Photo23:一応Vega 10のダイとHBM2のダイは高さを揃えている模様

OSからは勿論問題なく認識されたのだが、GPU-Zで見てみると、Radeon RX Vega 56(Photo24)とRadeon RX Vega 64(Photo25)のどちらも4096 Unified Shader(=64CU)と表示され、しかも動作周波数が製品一覧と異なっているのはどう解釈すべきなのか。もちろんGPU-Z側の認識が間違っている可能性もある。

Photo24:Radeon RX Vega 56のデータ。RevisionがC3になっているのも不思議

Photo25:こちらはRadeon RX Vega 64のデータ。1630MHzは液冷版Radeon RX Vega 64のBoost周波数な気がするのだが

テスト環境

それではテスト環境の説明である。表1が今回のテスト環境である。本来ならばRadeon RX Vega 56の対抗馬であるGeForce GTX 1070も用意すべきところだが、今回は時間が非常に切迫していたため、比較対象はRadeon RX Vega 64の対抗馬であるGeForce GTX 1080のみとさせていただいた。

CPU Ryzen 7 1800X
M/B ASUS CROSSHAIR HERO VI
(BIOS 1403)
Memory Kingston KVR26N19S8/8
(DDR4-2666 CL20 8GB×4)
GPU NVIDIA GeForce GTX 1080 Frontier Edition
(GeForce Driver 384.94 WHQL)
Radeon RX Vega 64 Reference
Radeon RX Vega 56 Reference
(Radeon-RX-Vega-Software-17.30.1051-B4-Aug7)
Storage Intel SSD 600p 256GB(M.2/PCIe 3.0 x4) (Boot)
WD WD20EARS 2TB(SATA 3.0)(Data)
OS Windows 10 Pro 64bit 日本語版 Version 1703 Build 15063.413

利用するドライバであるが、ほとんどデータを取り終わった時点でAMDより新しいベータドライバ(Radeon-RX-Vega-Software-17.30.1051-Beta6a-Aug11)がリリースされたが、これを利用すると間に合わないので、今回はその間に提供されていたRadeon-RX-Vega-Software-17.30.1051-B4-Aug7をベースに測定を行っている。

なお今回の環境は、ThreadripperのファーストインプレッションのRyzen 7の環境をそのまま利用しており、GeForce GTX 1080でのスコアは原則、すべてこのファーストインプレッションの数値をそのまま利用している(1つだけ再テストして数値を入れ替えている。またいくつかテストを追加しており、これは新規でデータを取っている。詳しくは個別のテスト結果で)。

ちなみにグラフ中の表記は

  • GTX 1080:GeForce GTX 1080 Founder Edition
  • Vega 56 :Radeon RX Vega 56 Reference
  • Vega 64 :Radeon RX Vega 64 Reference

となっている。