2016年過去最高の2,400万人超えを達成した訪日観光。爆買いが終焉を迎える中、コト観光への注目が高まっている。スノーモンキーなど、訪日外国人がきっかけで人気に火がついたアニマル系の人気観光地も多いが、旅行口コミサイトの「トリップアドバイザー」による「外国人が行って良かった日本の観光地ランキング2016」では、千代田区の「アキバフクロウ」が6位に入った。
宮城県白石市には100匹以上のキツネが放し飼いにされている「宮城蔵王キツネ村」があり、キツネたちと間近でふれあえると外国人に人気の観光地となっている。今回はこの宮城蔵王キツネ村のほか、今、東北で大注目の老舗温泉宿の情報をお届けしよう。
この季節ならではの冬毛モフモフ!
宮城蔵王キツネ村は東北新幹線の白石蔵王駅から約15km、自然豊かな山の中にある。園内にはキタキツネや銀ギツネ、ホッキョクギツネなど6種類のキツネが放し飼いにされたエリアの他、ウサギやヤギ、ポニーなどもいるケージエリアがあり、いずれも間近で動物たちとの触れ合いが楽しめる。
入園する際はまず、受付でキツネたちとの接し方などの説明を受ける。ルールや注意事項をきちんと守れば、安心して動物たちとも触れ合えるだろう。園内はこまめに清掃や見回りもされており、冬でも温かい休憩スペースやグッズが充実した売店、軽食の提供が受けられるコーナーもある。
森の中に整備された放し飼いエリアは広々している。冬雪に覆われると雪の白にこの季節もふもふのキツネの毛色は良く映える。また、ホッキョクギツネの白い冬毛姿は夏には黒い夏毛に変わる。冬毛姿を見れるのも今の季節だけだ |
キツネ村の入場料金は、中学生以上で税込1,000円。小学生以下は無料だが放し飼いのため、小学生以下の子どもを連れて入るには子どもひとりにつき大人の保護者ひとりが必要となるので注意してほしい。
キツネへのエサ(税込100円)は受付で販売している。エサをやる場合は専用のエサ場で行う決まりだ。それ以外ではエサの袋はキツネたちに見つからないよう、鞄やポケットに入れる。エサ場に人が入ると、一斉にキツネが集まってきてじっとこちらを見上げる。
6種のキツネは仕草もキュート
その顔をよく見ると、一匹一匹顔相も性格も違う。エサを投げると軽快に飛び上がり上手にキャッチ。時に奪い合いになるが、ひ弱な子はなかなかエサにありつけない。そんな子にとらせてあげられると、とても満足する。えさやり体験はなかなかエキサイティングな体験だ。
またこの季節、キツネたちは冬毛になりモフモフ、見た目にもかなりキュートだ。特にホッキョクギツネはこの季節、真っ白な冬毛に変わる。黒い夏毛ももちろんかわいいのだが、やはり白は一際かわいさが増す。
中でも一番の楽しみは、やはりキツネの抱っこだ。抱っこ(有料)には別途申し込みが必要となる。抱っこできる時間は決まっているので、受付時に確認しよう。その日、抱っこできるキツネは決まっており、その中で希望のキツネを選ぶ。抱っこする際は専用のジャンパーが用意され、キツネの抱き方などはスタッフさんから教えてもらえる。教えてもらった通りにしていれば、キツネはおとなしく、頭をなぜさせてくれたりもする。
冬毛は想像以上にモフモフで温かく、ジャンパー越しでもその体温が伝わってきて心も身体も温かくなる、この上ない癒やし体験だ。ひとりの場合は、スタッフさんがカメラのシャッターを押してくれるのでご安心を。キツネの繁殖期、5月に子供が生まれると6月頃から子ギツネの抱っこもできるそうだ。
園内は広く、キツネたちの様々な表情を目にすることができる。岩山でのんびりするものやお稲荷さんの近くで水を飲むもの、陽だまりで丸くなって眠るもの、それぞれ愛らしく、一日いても飽きない。是非キツネたちとの触れ合いを堪能してほしい。
宮城蔵王キツネ村へのアクセスまでは、白石蔵王駅からタクシーで片道4,000円ほど。白石市内には送迎をしてくれる宿や仙台からのバスツアーがあり、タクシーはスタッフさんにお願いすると呼んでもらえる。他にタクシーを呼ぶ人がいると相乗りの提案をしてくれることもある。なお、タクシーは呼んでから来るまで20分ほどかかるので、電車の時間がある場合は余裕を持って頼んでほしい。
キツネ村まで来たのであれば、そこから約8km先にある、奥羽の薬湯として知られる鎌先温泉にも足を伸ばしたい。続いては、そんな鎌先温泉の魅力を紹介しよう。