シマンテックは8日、サイバーセキュリティにおける2016年の総括と、2017年の予測を発表した。2016年1月4日付けで、シマンテックの代表取締役社長に就任した日隈寛和氏は、この一年間の自社の展開を「猛ダッシュだった」と振り返った。

シマンテック 代表取締役社長の日隈寛和氏

企業・組織の知見が標的に

シマンテックは、2016年6月12日にBlue Coatの買収を発表し、2カ月後の8月に買収を完了(買収額は日本円で約5,100億円)。Blue Coatは、高精度のWebフィルタリングに強みを持つネットセキュリティ会社で、買収後は、両社の技術や脅威情報が統合されている。

日隈氏は、Blue Coatとの統合を2016年における自社の大きなトピックと紹介。「統合により、シマンテックが強みとするエンドポイントのセキュリティや入り口対策、情報漏えい対策などに付加する形で、Blue Coatのセキュリティ機能が追加された。シマンテックとして、広い意味でのサイバーセキュリティソリューションを提供できる」とコメントした。

また、2016年セキュリティ業界の振り返りでは、2016年6月に公表されたJTBへの標的型攻撃や、国家機関が関連したサイバー攻撃などを例に挙げ「日本企業や組織の知見が狙われている。(犯罪者の)目的が変わってきた」と所感を述べた。

2016年の脅威トピック