ドイツ・ベルリンで開催中のIFA2016にて、ソニーは多くの新製品を展示した。本稿では、「ウォークマン WM1」など「Signature Series」を構成するフラッグシップ製品群や、最先端のノイズキャンセリングヘッドホン「MDR-1000X」、エントリー向けの「ウォークマン A30」といったオーディオ製品の実機写真を中心に掲載する。

Signature Series

Signature Series (シグネチャーシリーズ) は、ハイレゾオーディオの新たなフラッグシップ製品群。「ウォークマン WM1」、ヘッドホン「MDR-Z1R」、ヘッドホンアンプ「TA-ZH1ES」の3製品を擁する。

Signature Series 三役揃い踏み

ウォークマン WM1シリーズは、シャーシに銅素材を用いた最上位機「NW-WM1Z」とアルミ素材を用いた「NW-WM1A」の2機種が発表・展示された。価格はNW-WM1Zが3,299ユーロ、NW-WM1Aが1,299ユーロ。

とくにNW-WM1Zのシャーシは加工が難しい無酸素銅を削り出し、高純度金メッキを施して、低インピーダンス化を図ったというこだわりよう。デジタルアンプのS-Master HXに磨きをかけ、DSDネイティブ再生やバランス出力を可能とした。バランス接続端子には、新規格の4.4mm端子を採用している。

NW-WM1Z 外観

NW-WM1Z 分解展示

NW-WM1A 外観

MDR-Z1Rは、2,249ユーロの価格を予定しているハイエンドヘッドホンだ。ドライバーユニットは70mm径のドーム型。密閉型でありながら、不要な共振を抑制する「レゾナンスフリーハウジング」など先進的な設計を採り入れ、忠実にハイレゾサウンドを表現する。3.5mm端子のケーブルのほか、4.4mm端子のバランス接続用ケーブルが付属する。

TA-ZH1ESは、PCM 768kHz/32bitやDSD 22.4MHzの再生にも対応するデスクトップ向けのヘッドホンアンプだ。アルミ削り出しの「FBWシャーシ」や、フルデジタルアンプ「S-Master HX」とアナログアンプを組み合わせた「D.A.ハイブリッドアンプ」によって、高級感あふれる自然な表現力を提供する。バランス接続端子として、新規格の4.4mm端子のほか、2基の3.5mm端子、XLR4端子を備えている。価格は2,099ユーロ。

TA-ZH1ES

アナログレコードをDSD 5.6MHzに変換できるターンテーブル「PS-HX500」を「TA-ZH1ES」につなげ、「MDR-Z1R」で聴くことができるという夢のようなコーナー。MDR-Z1RとTA-ZH1ESの間を、純正オプションのKIMBER採用バランスケーブルで接続している