説明会に出席したOCZ マーケティングディレクター Alan Chang氏

OCZはこのほど、都内で説明会を開催し、東芝製の15nm TLC NANDとコントローラを採用したメインストリーム向け2.5インチSSD「Trion 150」シリーズを紹介した。

「Trion 150」シリーズは、2016年2月にOCZが発表したメインストリーム向け2.5インチSSD。既存のデスクトップPCやノートPCに搭載されているストレージのリプレースやアップグレードなどの用途をターゲットとしたコストパフォーマンス重視の製品だ。

「Trion 150」シリーズ

容量が120GB / 240GB / 480GB / 960GBの4モデルをそろえ、今週末にも発売するという。価格はオープンで、店頭予想価格もいまのところ不明だが、「他社製品に対して競争力がある価格になるだろう」という。

「Trion 150」の特徴

既存PCが搭載するストレージのリプレースをターゲットとする

2015年8月に発売した「Trion 100」の後継モデルで、これまでと同様にファームウェアとコントローラにも東芝製を採用し、スペックシート上での性能や仕様は変わらないものの、ファームウェアの最適化やキャッシュのアルゴリズムを改良することで、実パフォーマンスでは50%の性能向上を実現したとのことで、例えばファイル転送や、読み書きが同時に発生するようなユーセージで、転送速度の向上が体感できるとしている。

スペックシート的には既存モデルとかわらないが、実パフォーマンスは向上しているという

HD Tune Proの実行結果では「Trion 100」が平均約109MB/秒のところ、「Trion 150」では平均約167MB/秒となっている

さらに、プロセスがシュリンクすると耐久性が低下するといわれるが、この点についてもファームウェアの最適化により、「Trion 100」と同程度を維持する。

競合製品との機能面での比較

こちらは性能面での比較

また、「Trion 150」シリーズは、OCZが提供するアフターサービス「シールド・プラス保証」の対象製品となっている。「シールド・プラス保証」は、SSDが故障した際に、専用サイトのフォームから故障状況の報告やシリアル番号の入力などを行うことで、代替品として新品のSSDが送付され、故障したSSDをOCZ側に返却する不良品交換制度。

シールド・プラス保証の概要

販売店や代理店を通じて修理や交換を行う場合と比べて、新しいSSDが届くまでの期間やコストを削減できる。専用サイトやフォームの記入内容は英語のみの対応となるので、期間を優先する場合は「シールド・プラス保証」、日本語でのサポートを必要とする場合は、販売店や代理店の制度といった形で用途に応じて使い分けることができる。

ヘビーユーザー向けの「RevoDrive 400」も投入予定

説明会では、2016年CESで発表されたNVMe対応SSD「RevoDrive 400」の国内販売も発表された。「RevoDrive 400」は、エンスージアストやっゲーマーといったヘビーユーザーを対象とした製品で、PCI-Express3.0 x4接続に対応し、プロトコルはNVMeをサポートする。

RevoDrive 400

Trionがバリューやエントリークラスをターゲットとする一方で、RevoDriveはエンスージアストやメインストリームのユーザーを狙う

内部のスペックとして、東芝製の15nm MLC NANDとコントローラを搭載する。このコントローラは、元PLX Technologyと元Indilixのチームが開発に携わっているという。

"XG3"と表記されているのがコントローラ。ただしこれば開発コード名で正式な製品名ではないという

フォームファクタはM.2に加えて、M.2 SSDを搭載したPCI Express x4のアドオンカードの投入を予定する。発売時期は2016年第2四半期(おそらく4月~5月とのこと)で、価格はこちらも「他社製品に対して競争力がある価格とした」という。

OCZはこのところ、ゲームユーザーに対するマーケティングを強化しており、Twitchのゲーム実況者へのスポンサードを積極的に行っている