開催中のCES 2016会場で米Dellが製品発表会を開催した。"世界最小"や"世界最軽量"をうたう「Latitude」シリーズのモバイルPCや、同社初の有機ELパネル採用となる「UltraSharp」シリーズのPC向けディスプレイなどが登場している。特に注目したい製品をレポートしよう。

米DellのコマーシャルPCグループ担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー、カーク・シェル氏が「世界最○○」と何度も言いながら新製品を発表。その奥でジーンズのポケットに手を突っ込んでいるのは、ゲストで登場して、そのまま司会も担当した俳優のジョッシュ・ブレナー氏

「Latitude 12 7000」シリーズは、12.5型で世界最軽量をうたう2in1。タッチにも対応する液晶ディスプレイが、4K UHD(3,840×2,160ドット)の高解像度であることも特長となっている。詳細な仕様は現時点で非公開で、肝心の重量も不明だが、見た目は同社XPSシリーズの最新2in1「XPS 12」に非常に似ている。強度を保ちながら軽量化するため、ディスプレイ表面のGorillaガラスと、一体成型のマグネシウムボディで挟み込んだ本体構造を採用している。

ほかプラットフォームは第6世代のIntel Core mがベース。OSはWindows 10。オプションでマグネット接続式キーボードユニットを用意し、フルサイズのスリムキーボードと、タッチパッド付きプレミアムキーボードの2種類を選べる。デジタイザペンにも対応。価格は1,049ドルから。

最軽量をうたい4Kの高精細も特長の「Latitude 12 7000」シリーズ

キーボードユニットに装着できるデジタイザペン

キーボードユニットにキックスタンドを装備

「Latitude 13 7000」シリーズは、13.3型のクラムシェルで世界最小をうたうビジネスノート。聞きなれない世界最小とする理由は、液晶ベゼルが5mm前後しかない超狭額であるため、1インチ以上小さなノートPCと同等のサイズを実現しているためだ。天板にカーボンファイバを採用しており、軽さと堅牢性を両立しているという。これも詳細な仕様は非公開だが、超狭額ベゼルなど、こちらは「XPS 13」に似た製品となっている。

ほか通所の丸型AC電源を廃止して、Thunderbolt 3サポートのUSB Type-Cコネクタを装備したことで、電源と外部ディスプレイ出力を1本のケーブルでできるようになっている。プラットフォームは第6世代のIntel Core i vProがベース。OSがWindows 10。価格は1,299ドルから。

ベゼルが超狭額な「Latitude 13 7000」シリーズ

天板がカーボンファイバ

本体左右のインタフェース

ケーブル1本で給電しながら外部ディスプレイ出力中

「UltraSharp 30」は、同社のPC向けディスプレイで初めて有機EL(OLED)パネルを採用した製品。解像度は4K UHD(3,840×2,160ドット)。パネルの仕組み上バックライトが不要なため、黒の表示に優れ、コントラスト比は400,000対1に達する。応答速度も0.1msと高速。最大表示色数は10.7億色。ディスプレイ入力はHDMIとUSB Type-C×2の3系統。価格は4,999ドルから。

黒の美しさを強調する表示デモを実施していた「UltraSharp 30」

視野角も非常に広い

背面とスタンドの様子

入力はHDMIとUSB Type-C×2

ディスプレイではほかにも、24型の「UltraSharp 24 Wireless」と、23型の「UltraSharp 23 Wireless」も発表していた。ともにMiracastによる無線接続で外部映像を表示できる液晶ディスプレイだ。WindowsとAndroidという組み合わせであれば2台までのデバイスを同時接続でき、その際はWindowsの画面上にAndroidの画面がウィンドウのように重なって表示する。細かな仕様は非公開だが、価格は前者が469ドル台中盤、後者が429ドル台前半。

「UltraSharp 24/23 Wireless」を使って、ケーブルレスのメリットをアピール