すべての端末で画像が同期されるEyefiクラウド

Eyefiクラウドサービスは従来と同様に、撮影した画像を無制限に転送・保存できる。カメラで撮影した画像がスマートフォンに送られると、その画像はオリジナルのままEyefiクラウドに転送される。クラウドに保存されたら、Eyefi Mobiアプリをインストールしたすべての端末に同期されるという仕組みだ。

画像は、配信する端末にあわせて長辺2,048px、1,280px、640pxのいずれかにリサイズ(縮小)される。画像点数が増えても端末のストレージ容量をあまり圧迫しないのはいい。最近のスマートフォンであればおおむね2,048pxになるようだ。

Eyefi Mobiカードで登録すると、カード1枚に付き90日間の試用期間が付属するほか、既存のEye-Fi Mobiカードで登録しても試用期間が付与されるので、旧Eye-Fi Mobiカードと新Eyefi Mobiカードが1枚ずつあれば、Eyefiクラウドは無償で180日間利用できる。その後の継続利用には年額5,000円の費用が必要となる。

(左)Eyefi Mobiアプリのサムネイル画像。デジカメから転送された画像、スマートフォンで撮った画像、別のスマートフォンで撮った画像など、すべてが集約されている。(右)ブラウザで見ても、画像がすべて同期されている

端末にダウンロードされた画像は、Eyefi Mobiアプリ上に保存されるため、通信ができない状態でも画像の確認は可能だ。アプリからはタグ付けやアルバム分けができ、そうした変更はオンライン状態であれば即座に同期され、すべての端末で同じ状態になる。

どのカメラで撮っても、どの端末に転送しても、すべて同じクラウド上に配信され、すべての端末に同期されるため、画像がいろんな場所にバラバラになることなく、すべての画像をEyefi Mobiアプリの一画面で確認できるのは大きなメリットだ。スマートフォンのカメラで撮影した画像も同様に同期されるため、もはや「デジカメ」「スマートフォンカメラ」の区別もない。

他のアプリから画像を利用したい場合は、Eyefi Mobiアプリの共有機能を利用する。TwitterやFacebook、InstagramといったSNSの投稿に使ったり、Google+フォトやDropboxに保存したり、といった操作も可能だ。共有リンクを取得して友だちなどにアルバムや画像を公開することもできる。

画像はすべての端末に同期されているので、どの端末からでも投稿できるのが便利なところだ。パソコンにタブレット、スマートフォンと複数台の端末を持つユーザーなら、このメリットはすぐに実感できるだろう。

共有メニューから他のアプリに画像を送れる

アルバムやタグで分類したり、リンクを取得して他人に公開できる

改善を望みたいポイントは

気にかかる点として、1枚のEyefi Mobiカードを複数のスマートフォンやタブレットに登録した場合の動きが一定しないことをまず挙げたい。複数の端末で同時にEyefi Mobiカードを待ち受ける状態にしておくと、どの端末に転送されるかわからないのだ。その時によってタブレットに転送されたり、スマートフォンに転送されたり、パソコンに転送されたり……。

「最初にカードを登録した端末」でも「最後に接続した端末」でもなく、どうも「たまたまその時一番早く接続した端末」に画像が転送されるようだ。最初に画像をカメラから転送する端末の優先付けができる機能も欲しいと感じた。

また、Eyefiクラウドは画像を自動的にリサイズして各端末に同期するのが長所なのだが、フルサイズの画像を扱いという用途には短所になってしまう。Webブラウザを使えば、オリジナル画像をダウンロードすることもできるが、isai FLやGALAXY Tab Sのように、フルHDを遙かに超えたモバイル端末も増えている。少なくともパソコン向けには、フルサイズ画像を自動同期する機能があってもいいだろう。

なお、オリジナル画像の扱いや、Eyefi MobiカードでRAW画像の転送ができない点については、米Eye-FiのCEOや技術者が機能強化を検討していきたいと話している。今後のさらなる機能拡張を期待したい。

まとめ

Eyefi Mobiは、カードとしては安定性と速度が改善して、画像をスマートフォンに転送する機能は格段に向上した。この点だけでも、新しいカードを購入するに値するレベルだ。従来のEye-Fi Mobiカードでも、アプリが一新しているせいか、速度と安定性は向上していると感じた。

Eyefiクラウドは、画像をすべての端末に同期してくれる機能が便利。すべての画像はオリジナルがクラウド上にアップロードされるため、バックアップ用途としても十分だろう。