コンビニエンスストア業界では初めて、ローソンが事業所内保育施設を開園した。施設名は「ハッピーローソン保育園」(7月29日開園)。ワーキングマザーに対して様々な支援策を打ち出している同社の新しい試みを紹介する。

7月29日の開園した「ハッピーローソン保育園」

同園は、東京都・品川区にあるローソン本社が入居するオフィスビル内にある。対象者は、ローソン、 ローソンHMVエンタテイメント、ローソンマートの社員の0歳(生後57日目以降)から就学前までの乳幼児で、定員は20人。99.5平方メートルの施設面積に、園長1人の他、常勤保育士2人、非常勤保育士2人が対応する。保育時間は通常保育が8時から18時15分まで、延長保育が19時まで。土曜・日曜および12月28日から1月3日の年末年始が休園となる。保育形態は月極めのみで、一時保育、病児、病後児保育は行わない。運営は、総合保育サービス事業者のパソナフォスターに委託する。

利用者の負担を軽減するサービスを多数用意している点も見逃せない。園児の着替え類を預かり、洗濯を代行してくれる「ランドリーサービス」、おむつを園で用意してくれる「おむつサービス」、お昼寝用ベッドを園で用意し、利用者はバスタオルだけを持参すればよい「お昼寝用コット」といったサービスを提供する。

ローソンでは、「女性が子育てをしながら活躍し続けられること」を企業の定性目標に策定。これまでにも、小学3年生以下の子どもを育てている社員に対して、1日3時間までの時短勤務や週3~4日勤務、週2日までの在宅勤務など他社に先駆けた手厚い子育て支援策を実施してきたという。結果、現在、女性社員に占めるワーキングマザー比率は約17%と2001年度と比較して約4倍に上昇、育児休業からの復職率は直近の10年ではほぼ100%という実績を誇る。

今回の事業所内保育施設の開園は、こうした子育て支援の取り組みにさらに拍車をかける試み。同社によると、保育施設に空きがなく復職できずにいた社員や、育休後に早期復職して働き続けたい社員に対して、さらにスムーズな復職を後押しし、子育てをしながら働くグループ社員を今後もサポートしていきたいとしている。