紙の資料をPDFファイルやJPEGファイルとして取り込めるドキュメントスキャナは、ビジネスでもプライベートでも欠かせないガジェットの1つだ。一時期の自炊(紙の書籍を裁断して自分でデジタル化する作業)ブームでは、大量の資料や書籍をまとめて取り込める据え置き型のドキュメントスキャナが人気を集めたが、最近はPCやタブレットと一緒に持ち歩けるモバイルタイプのドキュメントスキャナが注目されている。

今回取り上げるブラザー販売の「JUSTIO MDS-820W」(以下、MDS-820W)も、数あるモバイルスキャナの1つ。バッテリ駆動に標準対応しており、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN(Wi-Fi)も内蔵している。PC、スマートフォン、タブレットと、ワイヤレス連携が可能だ。

ブラザー販売の「JUSTIO MDS-820W」

■主な仕様 [イメージセンサー] CIS [光学解像度] 600dpi [ADF] なし [原稿サイズ] W55~215.9mm、D90~812.8mm [読み取り面] 片面 [読み取りスピード] 8秒/枚(A4カラー片面、200dpi) [インタフェース] microUSB 2.0、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN(Wi-Fi) [本体サイズ] W308×D52.5×H40.7mm [重量] 約480g [店頭予想価格] 22,000円~23,000円程度

他社製品と異なるのは、取り込んだ資料をPCやモバイル端末だけでなく、SDメモリーカードにも保存できること。スキャンのためにPCやスマートフォン/タブレットを引っ張りだす必要がなく、A4用紙1枚程度の資料なら超お手軽に取り込める。日々溜まりがちな紙資料を、手間なくデジタル化したい人にオススメのドキュメントスキャナだ。

余談だが、他社製品でSDメモリーカード保存に対応していないモデルは、紛失やデータ漏洩のリスクを回避するといった方針に基づく仕様でもある。SDメモリーカード保存の可否は考え方の違いなので、優劣を付けるようなものではない。購入を検討するときのチェックポイントとして、頭に入れておくとよいだろう。