上質で新鮮な牡蠣を、値段を気にせず食べたい!というオイスターファンにぜひオススメしたい場所が、北海道・厚岸(あっけし)にあるという。今回は上質な牡蠣を心ゆくまで味わえるレアなスポットを紹介したい。

北海道・厚岸で、絶品牡蠣グルメを堪能する!

厚岸はアイヌ語で「牡蠣のたくさんいる所」という意味。その名の通り、厚岸の牡蠣水揚量は北海道一であり、国内で唯一、年中出荷できる牡蠣の産地なのである。今年の5月18日~18日には「あっけし桜・牡蠣まつり」が開催され、桜を愛でるのみならず、牡蠣のつかみ取りなどのイベントも行われる。また、毎年10月初旬には「あっけし牡蠣まつり」が開催されていることからも、その名物ぶりは理解できよう。

食べたい牡蠣を自分で選んでその場で食べる!

この厚岸には、客が自分で商品を選び、なおかつ希望者はその場で自ら殻を開けて食べることができるという心躍るような場所がある。その場所の名は、「厚岸漁業共同組合直売所」。この直売所では牡蠣だけでなく、地元でとれたばかりの新鮮な魚介類全般を扱っている。

直売所では、とれたばかりの牡蠣をその場で食すことができるのだ

最寄駅はJR厚岸駅で、JR根室線で行くことができる。釧路が隣にあるため非常に好アクセスなのだが、ツーリストの勝手な先入観で「遠い」と思いこんでいるせいか、観光客はなかなか訪れない場所になっているようだ。

「厚岸漁業共同組合直売所」では、まず店員さんに欲しい牡蠣の種類や個数を伝えよう。価格は「カキえもんLL」が1個200円。「マルえもんLL」は1個200円だ。「かきえもん」は稚貝から厚岸産で、「マルえもん」は他県産の稚貝を厚岸で育てた物だという(※価格や商品の入荷などは時期によっても変動するそうなので、事前にお問い合わせを!)。

「カキえもん」「マルえもん」など、種類や価格は時期によっても異なる

その場で食べたいとこちらの要望を伝えると、皿に牡蠣を盛りつけて渡してくれる。施設内には簡単なスペースが用意されており、ナイフから調味料、電子レンジまで、その場で牡蠣を食べるために必要なものが全てそろっている。

クリーミーで鮮度のいい牡蠣を、是非堪能してほしい

蒸して食べたい場合は、牡蠣が盛られた皿ごとラップに包んで電子レンジに入れてチンするだけ。これで、一流料亭でも味わうことが難しい、新鮮かつアツアツの牡蠣のできあがり。本当に鮮度のよい牡蠣ならではの、クリーミーでとろけるような味わいを心ゆくまで堪能することができる。

●infomation
厚岸漁業共同組合直売所
北海道厚岸郡厚岸町奔渡3丁目1

みんなが大好きなご当地グルメが合体!

この「厚岸漁業共同組合直売所」の常連である筆者の友人T氏が、更に耳よりな情報を教えてくれた。この直売所から車で3分ほど、本当にすぐ近くにある「道の駅コンキリエ」に、牡蠣を使った話題のグルメが誕生しているというのだ。

そのおいしさから地域の人々だけでなく、全国展開されている旅行雑誌でも頻繁に取り上げられているという。一体どんなご当地グルメなのだろうか。早速足を伸ばしてみよう。

2010年より発売されているという話題の一品とは、「かきぶた合戦丼」だ。2Fのレストラン「エスカル」で注文することができる。この商品は一言で言うと、ご当地名物の牡蛎フライと、北海道名物の豚丼が見事に一体化したドンブリ料理だ。

牡蛎が名物の厚岸だけあって、揚げたてのフライもバツグンの味! しかも豚丼も北海道名物。豚は、釧路産の海藻ポークをふんだんに使っている。つまり、北海道ならではのワイルドな食材を十分に楽しめる、観光客にはうれしい一品なのだ。

話題の「かきぶた合戦丼」はセットで1,260円

オーダーすると少しして運ばれてきた一品は、ご当地グルメ好きにはたまらない盛りつけ。碗の中央に置かれた牡蠣フライを中心に、周囲には花びらのような大ぶりの豚がデコレーションされている。

味わいは、さすがに北海道グルメ。野趣があって、かつ口当たりは上質。この「かきぶた合戦丼」は、あさり汁、香の物、小鉢のついたセットメニューで1,260円。まさに子供からお年よりまで世代を超えて愛される丼といっていいだろう。

「厚岸までなかなか行けないよぉ……」という人は、東京・日本橋にオープンした「COREDO 室町2」内の和風オイスターバー「牡蠣場 北海道厚岸 コレド室町店」という手もある。ここには厚岸の牡蠣のみならず、「厚岸町道の駅名物 カキ豚合戦丼」(1,000円)も用意されている。

ざっと駆け足で紹介した、厚岸の牡蠣グルメスポット。牡蠣ファンならずとも北海道の物産と魚介類を愛する人には、是非足をのばしてほしい場所である。

●infomation
レストラン・エスカル
北海道厚岸郡厚岸町字住の江町3-164
道の駅 厚岸コンキリエ

※記事中の情報は2014年2月取材時のものです