先週の安倍首相からバトンを受けたキムタク(木村拓哉)は24日、フジテレビ系のバラエティ番組『笑っていいとも!』(毎週月~金曜 正午)に濃紺のスーツにハットというシックな装いで登場。実に11回目の登場となる。

フィナーレに向け、共演が増える2人

タモリから「最近、いろいろ(な番組で)一緒になりますね」と話しかけられたキムタクは、「『いいとも!』が終わるなんて信じられない、という人がたくさんいる…」としみじみ。その目は優しく潤んでいるようにも見える。

続けてタモリが、「『ビストロSMAP』はお世話になりました。久しぶりで面白かった」と振り返ると、キムタクも「『Mステ』で(共演したとき)はCM中に(後輩の)A.B.C-Zが『テレフォンショッキングに出るのが夢だったんですよ。でも終わっちゃうじゃないですか!』と言ってて、隣にいたオレ……(来週出るから気まずかった)」と苦笑い。キムタクは何気に後輩イジリがうまい。

2人は20年を超えるつき合いがあるだけに、その雰囲気はトークショーというよりも、自然体の雑談に近い。キムタクは、「初めてタモさんの家に行ったときは成人していなかった。全然音楽のことに詳しくないのに、ずっと聞かせてもらって」と当時に想いをはせた。

質問に答えまくる"ゲスト・タモリ"

不意にキムタクから「どうするんですか? 来週の月曜で終わっちゃうんですよね?」と振られたタモリは、「オレ今週に入って『あっ、終わるんだ』って初めて思った。先週までは思わなかったんだけどね」と爆笑。

さらにキムタクが、「感慨深いな……。『いいとも!』は熱烈なファンがいますからね」と続けると、タモリは「いますね。自宅に訪ねてくれたりして。この前、『私、高校生のころに京都から出てきて、タモさんの家の前で待ってたら出てきて、オレ新宿まで行くから乗ってくか?って送ってくれた』と言われたんだけど、全然覚えてない」と意外なエピソードを明かした。

このところタモリは司会というよりも、質問に答えるゲストのような立ち位置になることが多い。つき合いの長いゲストを迎えて、心を開いているのではないか。

客席応募は1日1万人超のフィーバー

X/100アンケートは、「今日アルタに来る間に『卒業式』とか書いてあったんですよ。それに参加した上でここに来た人」で、答えは「0人」で残念。全く悔しがらないのがキムタクらしかったが、カウントダウンがはじまった今、出演できたことで十分だったのかもしれない。明日のゲストは、DREAMS COME TRUE。小沢健二に続く、生歌のプレゼントはまちがいないだろう。

タモリは番組のエンディングトークで、「(客席観覧の応募が)1日1万人以上。空席待ちが150人」と明かし、クイズ失敗の罰ゲームで客席全員に今川焼をごちそうするなど、明らかにテンションが上がっている。

それもそのはず。この日、31日(月)20時~のフィナーレ特番に、吉永小百合の出演が決定したのだ。「フジテレビのバラエティ番組は、実は30年ぶりの出演」だけに、タモリにどんな言葉を贈るのか……その瞬間視聴率を含めて注目が集まる。

■木村隆志
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ評論家、タレントインタビュアー。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴する重度のウォッチャー。雑誌やウェブにコラムを提供するほか、取材歴1000人超のタレント専門インタビュアーでもある。著書は『トップ・インタビュアーの聴き技84』など。