ソニーは10日、東京・銀座のソニービルにて記者会見を開催し、同日発表したVAIO夏モデルや同社の戦略などについて説明した。COMPUTEX TAIPEIで発表したVAIO新製品の日本発売モデルということになるが、今回新たに、タッチ非対応モデルや、特別バージョンの「red edition」についての情報が明らかになった。
製品の仕様や価格など詳細については、すでに以下の記事があるので、そちらを参照して欲しい。本記事では、発表会の模様と、タッチ&トライセッションで触ってみた感じなどについてお伝えする。
・ソニー、フルHDモバイルノート「VAIO Pro」- 770gの11.6型と1060gの13.3型
http://news.mynavi.jp/news/2013/06/10/098/index.html
・ソニー、3倍カッコいい真紅の「VAIO | red edition」 - Pro 11など5機種
http://news.mynavi.jp/news/2013/06/10/099/index.html
タブレットやスマートフォンの台頭により、コンシューマPC市場は縮小傾向にある。PCメーカーにとっては明るい話ではないが、同社は「高い生産性やクリエイティビティを実現するPCは引き続き強い需要がある」(ソニーマーケティングITマーケティング部ITMK課統括課長の清水美能留氏)と見る。
そこで同社は、VAIOのラインナップを「Duo」「Tap」「Pro」「Fit」という4つのカテゴリに再編。新しいスタイルのPCや、性能を追求したPCを提供することで、他社との差別化を図り、競争力を高める。例えば、Ultrabookとして、「VAIO Duo 13」は世界最長のバッテリ駆動時間、「VAIO Pro 13/11」は世界最軽量を実現している。
薄型・軽量が特徴のVAIO Proで、注目はCOMPUTEXでは未発表だったタッチ非対応モデルだろう。"Ultrabook"ではなくなるものの、タッチパネルを搭載しないことで、もともと軽かったVAIO Pro 11の重量がさらに100gほど軽くなり、770gまで軽量化。実際に持ってみると、この差は案外大きい。モバイル性を重視するユーザーには非常に魅力的だ。
このタッチ非対応モデルは、ビジネスユーザーを意識したということで、実はボディの塗装も少し異なっている。同じブラックカラーでも、タッチ対応モデルはカーボンの模様が見えてツヤがあるが、タッチ非対応モデルはマットな仕上がり。そのため、指紋による汚れが目立たないというメリットもありそうだ。
VAIO Proには、東レと共同開発した「UDカーボン」が採用されており、軽さと強度を両立させた。UDカーボンは、一般的なクロスカーボンとは違い、炭素繊維が一方向に並んだもの。繊維の方向に対しては2.7倍の強度があるという。一方、その直角方向にはそれほどの強度はないが、これは曲げ加工と併用することで強度を確保した。
そしてもう1つ注目は、初公開の「VAIO | red edition」である。これは通常版のVAIOとボディカラーが違うだけでなく、専用サービスや専用オプションも用意された「特別版」の製品だ。この赤色には、ソニーのモノ作りへの情熱が込められているという。
専用サービスとしては、以下の3点を用意する。
・「まるまるアシスト | red edition」(月額525円/年額4,725円)
PCや周辺機器の設定をサポート。電話、メールでの相談のほか、難しい場合には訪問による対応まで行う。red editionでは、相談受付時間と訪問時間帯を拡大。
・「VAIOおまかせ設定パック | red edition」(10,000円~20,000円)
自宅を訪問して初期設定を代行するサービス。red editionでは、通常よりも長い60分のレッスンも行う。
・「PCあんしん引取サービス」(5,250円)
不要になったPCのデータを消去して、その証明に「データ消去証明書」を送るサービス。red editionで先行して提供を開始する。
これらVAIOの新モデルは、ソニービル4Fのショールームで先行展示されているので、実際の製品を手に取ってみて、質感などを確認するといいだろう。なお6月23日(日)までは、レッドカーペットでお迎えするなど、特別な演出も用意されているとのこと。期間限定なので、忘れないうちに行ってみよう。