自宅のWi-Fi環境を利用し、スマートフォンやタブレット端末、PCなど様々なデバイスで大容量コンテンツを楽しんでいるユーザーに最適なサービスが15日、ソネットエンタテインメント(So-net)から発表された。新サービスブランド「NURO(ニューロ) 光」としてスタートしたサービスで、下り最大2Gbpsの高速インターネット回線が月額4,980円で利用可能になる。

同日、都内で開催された記者説明会にはソニーの平井一夫社長が駆けつけ期待感を示した。またゲストに女優のすみれさん、スポーツジャーナリストの中西哲生さん、経済アナリストの森永卓郎さんが招かれ、トークセッションを披露した。本稿で順を追って紹介していこう。

フォトセッションでの様子。ソネットが"世界最速"下り最大2Gbpsの光ファイバーサービス「NURO 光」を提供開始した

「NURO 光」サービスの概要

NURO 光は個人宅向けのサービスで、関東1都6県の対象エリアで戸建ておよび2階建て以下の集合住宅に在住のユーザーが対象となる。利用者には光ファイバー通信における伝送規格GPONを採用した宅内終端装置が提供される。宅内終端装置には最大1Gbpsで接続できる有線LANポートを3つ備え、最大450Mbpsの無線LANも標準搭載される。

無線LAN(IEEE802.11a/ b/ g/ n)に対応し、2.4GHz/ 5GHzをサポートする。これによりユーザーは家庭内でテレビをはじめ、PC、スマートフォン、ゲーム機、タブレットなど様々な機器を有線や無線で同時に接続し、最大2Gbpsの通信速度を利用できる。プロバイダ料金を含む利用料金は月額4,980円から。オプションとして、IP電話サービス「NURO 光 でんわ」も月額525円で提供する。

NURO 光の宅内終端装置には光ファイバー通信における伝送規格GPONを採用。大容量通信が必要なリッチコンテンツもオンデマンドでストレスなく楽しむことができる

サービスエリアは1都6県(写真左)。料金体系はシンプル(写真右)

サービス開始の背景

説明会の冒頭、ソネットエンタテインメント 代表取締役社長の吉田憲一郎氏が登壇し、サービス開始に至った背景を説明した。吉田氏がキーワードとして挙げたのは、"コンテンツのリッチ化"。スマートフォン/ タブレットの普及により、情報量の多い動画視聴が一般的になってきたこと、オンラインゲームにおいても2GBに近い通信容量が必要となるコンテンツが登場しつつあることなどを指摘し、「一般家庭内におけるW-Fiのオフロードは、もはや必要不可欠となってきた」とした。また、テレビコンテンツのリッチ化にともなう情報量の増大にも言及。4Kの試験放送が来年度にも開始される予定であることから、「今後テレビをネットにつなげる際にも、ますます高速通信の需要が出てくる」と説明した。

ソネットエンタテインメントの吉田社長は、サービスを開始した背景について説明した(写真左)

吉田氏は「家族全員が様々なリッチコンテンツを様々なデバイスで楽しみ、感動を共有することができる本サービスで、新しい価値を提供していきたい。広帯域でオンデマンドのコンテンツが提供できる環境が整うことにより、クリエイターにとっても恩恵があるだろう」との見方を示した。

また会場にはソニー 代表取締役社長の平井一夫氏が駆けつけ、NURO 光に対する期待感を示した。平井氏は「世界最速の通信スピードが利用できる、まさしくワオ!と言っていただけるサービスになっていると感じた。ソニーグループの、"ユーザーの皆さまに感動をもたらし、全世界の皆さまの好奇心を刺激し続ける会社であり続けたい"というミッションともマッチングする」とコメントし、「ゲームや映像コンテンツとNURO 光の組み合わせで、新しい体験を提供できると期待している」と述べた。

登壇するソニーの平井社長。「スピードで世界のユーザーに感動を!」という手書きのメッセージも寄せた

法人向けサービスも用意

また同説明会では、LTEを利用したMVNE事業を開始することが合わせて発表された。NTTドコモのLTE/ 3Gネットワークを利用したデータ通信サービスで、個人ユーザー向けにはソネットが「NURO LTE」を、法人向けにはソネットビジネスアソシエイツが「NURO モバイルLTE/ 3G」を15日より提供開始する。どちらも提供地域はNTTドコモのXi、FOMAエリアに準じる。