PowerColor(TUL)は今年も一般向けのブースは出していないが、南港展覧館の一室を使って、関係者向けに新製品を披露している。そこで見つけたのが、Radeon HD 7970を2個搭載するというハイエンドグラフィックスカード「Devil 13 HD7970X2」。

製品パッケージは大きくて豪華。封印を開けたら何が出てくるか…

で、これがデュアルGPUカード「Devil 13 HD7970X2」

カード本体は3スロット厚。トリプルファンのVGAクーラーを搭載している

補助電源のコネクタは8ピンが3つ。さすがに大電力が必要だ

Devil 13 HD7970X2の基板。デュアルGPU構成であることが分かる

GPUの間にあるのはPLX製のPCI Express 3.0ブリッジ「PEX 8747」

基板の裏側。同社が「スーパーキャパシタ」と呼ぶコンデンサが10個並ぶ

チップ表面には「560」という数字が確認できる。大容量らしい

AMDのRadeonシリーズでは、過去の4000世代、5000世代、6000世代でいずれも最上位モデルとして、デュアルGPU製品が発表されてきた。最新の7000世代ではまだ登場していないが、6000世代のネーミングルールからすると、7000世代での名前は「HD 7990」となるはずだ。

ただ、デュアルGPUカードでは、消費電力を抑えるために、クロックはシングルGPUよりも抑えられるのが一般的。6000世代のHD 6990では、コアクロックはHD 6970の880MHzから、830MHzに落とされていた。

Devil 13が「HD 7990」ではなく、「HD7970X2」を名乗っているポイントはそこだ。ボードの最大消費電力は500W程度と大きくなるものの、この製品ではクロックは落とされていないという。しかもバックパネルのスイッチでBIOSを切り替えることができ、片方はオーバークロック設定になっている(クロックは未定)。

デュアルBIOSになっており、赤色のボタンでノーマル/OCの切り替えが可能

動作デモも公開。カードが重いので支柱が使われてる

実際に動作するデモ機も用意されていたが、まだファームウェアが開発中であるため、ベンチマークのスコアは未公開だった。ただ、製品として発売することは決まっており、9月頃の出荷開始を予定しているとのことだ。