最大8チャンネルの地上デジタル放送を自動録画できる「まるっとゼン録」機能を備えるHDDレコーダー、バッファロー「ゼン録 DVR-Z8」。試用機材をお借りできたので、使ってみた。

最大8チャンネルの番組を全部録画する「ゼン録」

本体にボタンがない独特の外観

上の写真が、ゼン録の外観だ。本体には、操作のためのボタンの類はいっさい装備されておらず、操作はすべてリモコンから行うことになる。また、光学ドライブも搭載していない。非常にシンプルだ。

設置は非常に簡単で、迷うことは少ない。アンテナ端子とHDMIケーブルを接続して電源をオンにすると、初期設定の画面が表示される。設定は画面の指示に従って進んでいくだけの簡単なもので、マニュアルを見たのは1度だけだった。フロントパネルを開けてminiB-CASカードを入れるのだが、フロントパネルの開け方が画面だけでは分からなかったのだ。よく見れば本体側面にボタンがあるので、これを押すのだと分かりそうなものだが、せっかちな人間の場合、力任せに……などということをしないよう注意しておきたい。

今回はHDMIケーブルで接続したが、コンポジット端子も用意されている

普通のレコーダーと異なる点は、miniB-CASカードが9枚付属していることぐらいだろう。当然カードスロットも9基だ

セッティングは、画面のガイドに従っていけばOK

また、本製品は外付けHDDも接続可能なので、余っていたIDE接続タイプ750GBのHDDを、これまた余っていた外付けHDDケース(USB接続方式)に入れて使用している。バッファローのWebサイトには、動作確認の取れたHDDが掲載されているが、普通のUSB接続方式のHDDならば動作するようだ。

ほかのレコーダーとはやや異なる使い方

ゼン録は、一般的なレコーダーとは少し違った使用感のレコーダーなので、ここからはその辺りを中心に見ていこう。何日か動作させた状態で撮影した画面写真を使って説明していく。

何日か動作させた状態でリモコンの番組表ボタンを押すと表示されるのが、下の写真の画面だ。

番組表ボタンを押すと、現在放送されている番組を中心にした番組表が表示される

上に移動していくと、放送済み(つまり録画済み)の番組を選ぶことができる

番組表の見た目は、普通のレコーダーに搭載されている番組表とさほど変わらない。ここで、これから放送される番組を選択すると録画予約が行われるのも、通常のレコーダーと同じだ。

ゼン録のゼン録たるゆえんは、番組表をさかのぼれる、つまり過去の番組表を表示できる点だ。番組表を上方向(過去にさかのぼって)に動かして番組を選択し、再生ボタンを押すと自動録画された過去の番組を再生することが可能だ。また、再生ボタンではなく決定ボタンを押すと、ここから再生やダビングを選択することができる。

製品が内蔵しているHDDの容量は2TB。約300GBが個別録画専用領域に割り当てられており、それ以外は自動録画用の領域だ。録画の画質は、「まるっとゼン録設定」内にある「録画画質設定」画面で選択する。「高画質」「標準画質」「低画質」の3種類が用意されており、高画質は約6Mbps、標準画質は約4Mbps、低画質は約2Mbpsだ。8チャンネル分の同時録画を行うと、低画質では約8日分、標準画質では約4日分、高画質では約2.7日分の録画を行える。

筆者は、標準画質で試しているが、特に画質に問題は感じなかった。ただし、これは筆者が使用しているテレビが20V型と小さいサイズであることが影響している可能性はある。もっと大きいサイズのテレビを使用している場合には、高画質を選択したほうが良いと感じるケースもあるかもしれない。なお、画質の変更を行うには、まるっとゼン録をいったん中止する必要がある。この場合、それまで、まるっとゼン録で録画されていた番組はすべて消去されるので、注意が必要だ。

録画モードは3種類。変更するには、まるっとゼン録を中止する必要があり、それまで録画していた分も消去される