2011年7月24日、岩手/宮城/福島の東北3県を除いて、地上アナログ放送が終了した。地デジ対策はこれからという人もいると思うが、PCの場合は地上デジタル放送に対応したデジタルチューナーを導入すればよい。ここではアイ・オー・データ機器の「GV-MVP/XZ2」を紹介しよう。実売で13,000円前後なので(2011年7月24日時点)、比較的低コストで地デジ対策が行える。なお、アンテナ工事などを含めて地デジを受信できることが大前提なので、自宅で地デジ受信の可否が分からない場合は、集合住宅なら大家さんや管理会社/管理組合、戸建て住宅なら街の電気屋さんなどに相談してほしい。

PC用デジタルチューナー製品は、PCI Expressスロット用の内蔵型とUSB接続の外付け型に大別される。導入するPCに応じて選択すればよいが、USB接続の外付け型のほうが汎用性が高い。ハードウェア的な機能には大差なく、地上/BS/110度CSデジタルの3波対応や、ダブルチューナー搭載などが主な注目点だ。実際の機能は、ほとんどが付属ソフトによって決まるので、付属ソフトの機能や操作性を重点的に紹介していく。

「GV-MVP/XZ2」

■主な仕様 [受信放送] 地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル [映像記録形式] MPEG-2、MPEG-4 AVC/H.264 [録画解像度] 最大1,920×1,080ドット [映像ビットレート] 地上デジタル:最大約17Mbps、BSデジタル:最大24Mbps、トランスコード記録:約1Mbps~12Mbps [デジタル放送機能] 字幕放送、EPG、データ放送、双方向サービス、音声多重など [インタフェース] USB 2.0 [本体サイズ/重量] W98×D92×H26mm/約110g [価格] 15,700円

GV-MVP/XZ2は、地上/BS/110度CSデジタル放送に対応したUSB接続の外付け型TVキャプチャボックスだ。デジタル放送を見るだけでなく、次のような機能を備える。まずは最大15倍録画機能で、リアルタイムでMPEG-4 AVC/H.264形式に変換しながら録画する機能だ。ハイビジョンそのままの解像度で録画容量をコンパクトにできるので、ハードディスクの節約になる。

インタフェースはUSB 2.0とアンテナ入力(F型コネクタ)

B-CASカードスロットは底面。B-CASカードは本体にすっぽり収まる

録画ライブラリにこだわるユーザー向けに、CMの自動検出機能も備える。録画した番組で不要なシーンを選ぶだけでCMをカットでき、編集した番組はDVDやブルーレイディスクにダビング可能だ。

iPhoneやiPadがあるなら、映像配信に注目したい。PCをサーバーにして、リアルタイムで放映中の番組や録画した番組を、iPhoneやiPadの専用アプリ(無料)で視聴できる。寝室やバスルームなど好きな場所に持ち込んでテレビを見たいという人には便利だ。

そのほか、アイ・オー・データ機器のネットワークメディアプレイヤー「AVeL Link Player」などと組み合わせて、離れた部屋のテレビやPCに映像を配信したり、同社のTVキャプチャ製品を複数導入して複数チャンネルを同時録画したりと、実にさまざまな機能を持つ。こうした付加機能が魅力的に映る人も多いだろう。