シャープブースのテーマは「シャープなエコが、社会を変える。エコ・ポジティブ カンパニー、シャープ」。メインステージは、同社の考える、近未来のソーラータウンのジオラマが展示されている。そのジオラマにも取り付けられているのが、今回の同社ブースで大きな比重を占めている太陽電池。

未来のソーラタウンのジオラマ

建物の屋根にはソーラーパネルが取り付けられている

高効率単結晶太陽電池モジュールのコーナーは、そのメインブースの横に設置されている。高効率単結晶太陽電池は、12月1日に同社が発表し、堺工場で生産が予定されているもの。

高効率単結晶太陽電池モジュール。配線を裏側に移動したことで効率的に太陽光を利用できる

写真の左側が従来の太陽電池モジュールで、右側が高効率単結晶太陽電池モジュール。左側の従来モジュールでは、表面に細かな線のような模様が見えるが、この部分は太陽電池からの電気を出力するための電極(N極)で、縦方向の線は銅の配線だ。もちろんこれらの部分には光が当たらないため、発電は行われていない。右側の高効率単結晶太陽電池モジュールでは、こういった模様は見られないが、これは、PN両方の電極を裏側に配置する「バックコンタクト構造」を採用しているため。これにより、表面全体で太陽光を受けることが可能になった。受光面の面積は、従来タイプに比べて、約5%アップしている。また、電極を裏面に配置したことにより、配線を別のシート上に設けることが可能となった。モジュールの表面にある配線は、あまり幅を広く採ることができず、そのため、そこで損失が発生している。別シート上の配線を利用することで、発電した電気のロスを少なくすることが可能となった。さらに、電極を片側に配置することと、Si層の薄型化によって、モジュール自体の軽量化、製造工程の短縮も計られている。なお、同社によると、ブースに展示されている高効率単結晶太陽電池モジュールの効率は、17.2%。数年内に20%を目指していきたいとのことだ。

太陽電池関連以外では、家電製品、AV機器などのリサイクル→再利用のプロセスなどを紹介するコーナー、LED照明のコーナー、プラズマクラスター関連製品のコーナーなどに大きなスペースが割かれている。

難燃製のポリプロビレンなどの再利用を行うプロセスを紹介

LED照明では、今年9月に発売した「LEDシーリングライト」を展示。同社のLEDシーリングライトは、蛍光管を使用したシーリングライトと同様に、天井に設置されている、引っかけシーリングや埋め込みローゼットに、ユーザーの手で簡単に取り付けることが可能という製品。もちろん、LEDライトならではの調光/調色機能も備えている。同社によると、市場での反応もかなり良好とのことだ。

一般家庭の普通の部屋に設置できる「LEDシーリングライト」

プラズマクラスター製品では、プラズマクラスターイオン発生機の「IG-C20」や「IG-CC15」などを展示。従来モデルにはなかった新色が追加されている。さらに、オフィス用のコピー機の上に設置するプラズマクラスターイオン発生機も展示。コピー機の上のデッドスペースを有効活用するというもの。

新色が加わったプラズマクラスター発生ユニット

コピー機の上に設置するプラズマクラスター発生ユニット