【レビュー】

Intel Core i7-970を試す - 非"Extreme"な6コアCPUの実力検証

1 非"Extreme"とはいえ価格は8万超え

    大原雄介  [2010/09/07]

    今年7月に、価格表への追加という形で発表されたIntel Core i7-970店頭販売も始まり、現時点での店頭価格は概ね83,000円前後といったところ。上位製品にあたるCore i7-980Xは96,000円のあたりで、概ね1万円強の価格差がある。とはいえ、Extreme Edition「ではない」製品で8万超えは久しぶりであり、流石に購入を躊躇するユーザーも多かろう。今回はこのCore i7-970を入手できたので、簡単に性能レポートをお届けしたい。

    微妙に制限の多い高価格品

    Core i7-970のスペックそのものは先の記事にもある通り、基本的にはCore i7-980Xから動作周波数を1bin落とした形となる。またQPIは4.8GHzでの接続(Core i7-980Xは6.4GHz)になるほか、Extreme Editionではないので倍率にロックが掛けられているといった具合だ。32nmプロセスなので、潜在的なOverclocking能力は高いと思われるが、倍率ロックが掛かっているあたりはちょっとネガティブなポイントではある。また、記録を狙うのならばともかく、「安価なCPUをOverclockingして性能を確保」という目的には、そもそもの価格が高すぎてそぐわない面もある。このあたりが、微妙に本製品の位置づけを難しくしている面は間違いない。加えてLGA1366とあって、マザーボードもやや高価なものにならざるを得ない。エンコードとか科学技術計算などの用途には適切だろうが、ゲーマーなどにとってはどの程度のアピール性があるか、ちょっと微妙な感じだ。

    ■表1
    Core i7-980X Core i7-970
    定格 ×25(3.33GHz) ×24(3.20GHz)
    6-Core ×26(3.46GHz) ×25(3.33GHz)
    5-Core ×26(3.46GHz) ×25(3.33GHz)
    4-Core ×26(3.46GHz) ×25(3.33GHz)
    3-Core ×26(3.46GHz) ×25(3.33GHz)
    2-Core ×27(3.60GHz) ×26(3.46GHz)
    1-Core ×27(3.60GHz) ×26(3.46GHz)

    ちなみにパッケージはCore i7-980Xとほぼ同じであった(Photo01,02)。またCPU-Zの結果も概ねスペック通りとなっている。

    Photo01: ES品で表面にマジックで"i7-970"と記載されているあたりが唯一の違い。

    Photo02: 裏面のコンデンサ配置はCore i7-980Xのそれと同じ。

    Photo03: 現在は2bin Turboが有効なので26倍の3.47GHz駆動となっている。

    Photo04: L1~L3のキャッシュ構成はCore i7-980Xと全く同じ。

    ベンチマーク環境

    ということで、早速その性能を確認してみたい。今回は評価として、一応上位にあたるCore i7-980X、それとCore i7-970と同じ3.2GHz駆動ということでCore i5-650を用意してみた(Photo05~Photo08)。勿論Core i5-650は32nmとはいえ2coreの製品なので、エンコードなどでは大差がつくのは見えているが、その一方であまりコア数に関係ないライトゲームの類であれば、動作周波数が同じ辺りでよい勝負になりそうにも思える。価格もCore i7-970に比べれば遥かに手頃だし、マザーボードも安価である。同じ3.2GHz駆動でどの程度互角か、を判断するには手頃であろうと判断した。

    Photo05: Core i5-650のリテールパッケージ。後ろの猫は付属しません。Core i5-655Kが出た事もあり、実売価格は16,000円前後。

    Photo06: LGA1156のパッケージ。

    Photo07: CPU部には密にコンデンサが配されているのが判る。

    Photo08: CPU-Zの表示もこの通り。

    その他のテスト項目は表2の通りである。Core i7-970/980Xのメモリ構成を1GB×3にするか、2GB×3にするかはかなり悩んだが、64bit OSになると6GB構成ではアドバンテージになってしまい、ただでさえ大きいCore i5-650との性能差が更に開くことが予測されたので、今回は敢えてCore i5-650がやや有利となる3GB構成としてみた。ちなみにOSはともかくドライバやアプリケーションのバージョンが大分変わってしまったので、今回は全テストを新規に取り直している。

    ■表2
    CPU Core i7-980X Extreme Edition(ES)
    Core i7-970(ES)
    Core i5-650
    M/B Intel DX58SO ASUSTeK P7P55D
    Driver Intel Inf Driver 9.1.2.1007
    BIOS SOX5810J.86A.5417.2010.0727.1948 Version 1408
    Memory CENTURY HQ Memory 1GB PC3-8500F CL7×3 CENTURY HQ Memory 2GB PC3-10700H CL9×2
    Video ATI Radeon HD 5870 Reference
    Driver AMD Catalyst 10.7
    HDD HGST Deskstar HDP725050GLA360 500GB×2 (RAID0, NTFS)
    OS Windows 7 Ultimate 64bit 日本語版
    .NET CLR Version 2.0.50727
    Sun Java 1.6.0_21/Java Runtime Engine 17.0-b17
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