iPhoneの"ジェイルブレイク"について、Appleが初めて公式にコメントしました。DMCA違反だそうで。もし厳しく規制しようとしても、大方は地下に潜るだけのような気がするんですけどね。

さて、今回は「MobileMeのファイル共有機能」について。こちらに掲載されたとおり、先日iDiskにファイル共有機能が追加されたのだ。ありそうでなかった機能なだけに、ちょっと使ってみようか、と考える向きも多いはず。ふだんの路線とは多少異なるが、個人的に必要な機能だったこともあり、ショートレビュー的に紹介させていただく次第。

ファイル共有機能が必要なわけ

機能の説明へと進む前に、MobileMeにファイル共有機能が必要な理由について考えてみたい。

ひとつは、メールに添付できないファイルをやり取りする手段として有用だからだ。最近でこそ制限は緩められる傾向にあるが、送受信できるメールのサイズは1通あたり5MB以下との運用ルールを定めているいISPはいまも多い。相手のメールサーバに届く段階で5MB、つまり送信前の段階で目安として3.7MB以下 -- BASE64エンコードすると約1.3倍増となる -- に抑えることは一種の不文律といっていい。

これまでiDisk経由でファイルを配布しようとすると、Publicフォルダ単位で制御するしかなかった

iDiskには、「Public」フォルダを利用したファイル共有機能が.Macの時代から用意されているが、いくつか気になる点があった。共有スペースがPublicフォルダに限定されるうえ、ファイル単位での共有設定ができないため、"シングルタスクでの運用"を余儀なくされていた。たとえば、A氏とB氏に異なるファイルを渡したい場合、A氏のダウンロード終了を確認後Publicフォルダ内を消去、その後B氏用のファイルをアップロードしてからB氏と連絡を取りダウンロードしてもらう、といった具合。相手が変わるたびパスワードを変更しなければならない点も、使い勝手においてはマイナスだ。

つまり、今回の機能追加におけるもうひとつのメリットは"ファイル共有のメニータスク化"だ。異なる人物 / グループに対し複数のファイルを並行して配布するだけでなく、必要であればファイル単位でパスワードを設定できる。有効期間の設定もOK、iDisk上のどのファイルでも共有の対象になる。特に筆者のような生業の場合、原稿 (プレインテキストと図版数点を書庫化したもの) を五月雨式に複数の担当者へと渡さなければならないため、これまでのPublicフォルダ全体に対するアクセス制御に比べると、格段に扱いやすく感じられるのだ。

iDisk上のすべてのファイルが共有の対象になる

いざ、ファイルの共有

それでは、MobileMeでファイル共有する手順を紹介しよう。事前準備は特に必要なく、共有したいファイルをiDiskの適当なフォルダへアップロードしておけばOK。あとはファイルを渡したい相手のメールアドレスを確認する、それだけだ。

最初に行うのは、MobileMeへのログイン。その後ツールバー上の[iDisk]ボタンをクリックし、カラム形式のビューを操作して目的のファイルを選択、現れた詳細欄の下部にある[ファイルを共有...]ボタンをクリックしてみよう。ファイル名などの情報が記載されたシートが、プルダウン表示されるはずだ。

このシートでは、「このリンクを以下へ送信:」欄にファイルを渡したい相手のメールアドレスを、その下にはファイルのURLとともに伝えたいメッセージを入力する。「リンクの有効期間」では、ファイルのダウンロードを許可する期間を日 / 週 / 月単位で指定し (初期値は30日)、ダウンロードを制限する場合は「このファイルをパスワードで保護:」欄にパスワードを入力すればOK。これで「共有する」ボタンをクリックすれば、ファイルのURLが記載されたメールが相手に届けられる、というしくみだ。

メールアドレスやメッセージ、有効期限など必要な情報を入力すれば準備完了

共有を開始したファイルは「共有ファイル」にリストアップされる

共有を開始したファイルは、ページ左端の「共有ファイル」にリストされる。共有を中止する場合には、詳細欄の下部にある[共有オプション...]ボタンをクリックし、現れたシートの左下にある[共有を停止する]ボタンをクリックすればいい。ちなみに、共有中のファイルを削除すると、リストからは自動的に削除される。

相手にはこのようなメールが届くので、パスワードが未設定の場合はワンクリックでファイルのダウンロードを促すことができる

世にファイル共有サービスは数多あるが、MobileMeのファイル共有機能には「iDiskとのスマートな連携」という強みがある。共有の設定と連絡はブラウザで作業しなければならないものの、iDiskはFinderからシームレスに利用できるため、共有するためだけにアップロードする他のサービスに比較すると格段に扱いやすい。特にiDisk Syncを有効にしているユーザにとっては、有用な機能となるだろう。

惜しまれる点としては、iPhone / iPod touchに未対応なことが挙げられる。メールの受信までは順調に進むのだが、リンクをクリックした途端「ダウンロードに失敗しました」と表示されてしまう。パスワードが設定されている場合は、MobileMeのサイトに接続するやいなやフリーズに近い状態が続き、最後はMobile Safariが異常終了してしまう有り様。iPhone OSでは、ファイルのダウンロードという概念が取り払われているためだろうか。MobileMeというサービスの位置付けを考えた場合、iPhone / iPod touchのサポートは避けて通れないはずだが……ダウンロードはともかく、せめて主要ファイルフォーマットの閲覧が可能になれば、と思う。

iPhoneでもこの段階まではたどり着けるが……残念ながら閲覧すらできなかった