見どころいっぱいの横浜みなとみらい地区。「三菱みなとみらい技術館」もそのひとつで、子どもたちや中高生に大人気! なのですが、大人が楽しまなけりゃもったいない!! と力説したくなるスポットなのです。横浜はもう楽しみ尽くしたというアナタ、ここ行ってみましたか?

無残っ! ヘリコプター操縦体験

ゆっくりと横浜みなとみらいの上空に浮かび上がり、いよいよ横浜上空を自由に空中散歩。目の前にはCGの街並みが広がり、海の眺めも快適。大さん橋、山下公園を眼下に見ながら、ベイブリッジの上で旋回、高度を上げたり下げたりしながら、港の風景を楽しんでいると、やがて日が暮れ、あたりは夜景に包まれます。しばらくすると、花火も打ちあがり始めました。

ヘリコプターのシミュレーター「スカイウォークアドベンチャー」は、まさに本物に乗っているかのような動きが体感できます(本物に乗ったことないですが)。乗り物の設計が体験できる「3D_CAD ワークス スタジオプロ」や、蒸気機関車・自動車の製作体験ができる「フューチャーファクトリー」もある「トライアルスクエア」(当日予約制。詳細はHP参照)の中でも、やはり大人気の体験展示。大人だって、夢中になってしまいます。

15分の体験(操縦説明ビデオ時間等+搭乗時間)の最後は、着陸。指示どおりに高度とコースを調整していくのですが、コースを外れてしまい、一度上昇、もう一度コースに戻りたいのだけど、みなとみらいのビルにぶつかりまくり、その度に「衝突しました」の機械音声アナウンス。「わかってるっっ」と叫びつつ、完全に行き場を失ってしまう。コースガイドの画面に出ているヘリコプターの辿った跡は……、あまりにも残念……。

ダイナミックでリアルな動きをする「スカイウォークアドベンチャー」

横浜港の上空を飛んでいる感覚が楽しめる

いろいろな分野の最先端との出合い

「三菱みなとみらい技術館」は、みなとみらい線「みなとみらい」駅から徒歩約3分、JR/市営地下鉄「桜木町」駅から徒歩約8分、横浜ランドマークと横浜美術館に隣接する三菱重工横浜ビルの1、2階にあります。オープンは1994年6月のこと。

「環境・エネルギー」「技術探検」「宇宙」「海洋」「くらしの発見」「交通・輸送」の6つのゾーンと、先ほどの「トライアルスクエア」からなるテクノロジーミュージアムで、受付前のロビーには、H-ⅡAロケットの10分の1の模型や、風力発電の5分の1の模型がどーんと置かれていて、さらにロボットのwakamaruがお出迎え。

「こんにちは」などと声をかけると、いろいろと応えてくれます。「はじめまして」「名前は?」との問いかけに、流暢に会話を続けるwakamaru。写真を撮らせてと言うと、ちゃんとポーズをとってくれました。何気にやり取りしてますが、これってすごい!! 同じタイプのロボットは、上海万博に派遣(?)されていたそうです。

ロビーは広々としていて気持ちがいい。食事ができるコーナーも用意されている

お願いしていないのに(?)、ポーズを取ってくれたwakamaruクン

ロケットエンジンの実物も間近で

地球環境やエネルギーについて遊びながら学んだり、メカニズムの基本を実感できたりと興味深い展示ばかりですが、中でも特に目を引くのはロケットエンジンの実物。H-ⅡロケットのLE-7、H-ⅡAロケットのLE-7A、ふたつの新旧エンジンを間近で見ることができます。その大きさには圧倒されますが、ロケットの構造図を見れば、ロケットがいかに巨大かがわかります。

さらに、有人潜水調査船「しんかい6500」の2分の1の精密断面模型も展示されていて、中の構造が一目瞭然。有人で世界で最も深いところまで潜ることのできるこの調査船、乗組員は3人とのことですが、いかに狭いところで作業をしていることか。そして、どれだけ繊細な作業が行われているか、詳しく知ることができます。

「交通・輸送」のゾーンでは、最新技術がジオラマなどで紹介されていますが、ここでの人気はトラムのシミュレーター。みなとみらいの街を走るトラムの運転を体験することができます。圧倒的に食いついているのは男子。というか、展示の大部分は男子の大好物ばかりかも。でも、もちろん女子にも人気がありますし、廃油をリサイクルしたアロマキャンドル制作など女子に人気のイベントも用意されています。

旧型のエンジンLE-7(左)と新型のエンジンLE-7A。こんなに間近で見られるのはここならでは

ロケットに関する解説パネル。エンジンは下のわずかな部分で、ロケットの大きさが改めて実感できる

「しんかい6500」の内部がわかる模型。6500m潜ると、1c㎡あたり670kgの圧力がかかるという

運転の体験ができるトラムのシミュレーター。順番待ちで人が絶えない場所だ

「トライアルスクエア」の「3D_CADワークス スタジオプロ」。小学4年生以上が対象(推奨年齢)となっている

原子炉の模型。原子力発電の詳しい仕組みを理解することができる

テコの原理が学べるフォークリフト型の施設。ハンドル部分を押していくと、乗っている荷台が簡単に上がっていく

数々の模型は大人心もわしづかみ

大きさ、おもしろさなどが目立った展示が多い中、特に大人の目を引きそうなのが乗り物の模型。200分の1スケールの船舶や、25分の1スケールの航空機などが数多く展示されていて、大人の来館者は食い入るように見ています。

100席以下の座席数で運航の経済性と快適性を備えたMRJ(三菱リージョナルジェット)の模型もあり、ひときわ存在感を際立たせています。MRJは世界最高レベルの運航経済性と快適性を備えた次世代リージョナルジェット機。2010年9月30日に、いよいよ製造が開始されました。国産初のジェット旅客機は、2012年の初飛行を目指しています。

なお、見逃せないのがミュージアムショップです。不思議な科学グッズやかわいらしいアイテムのほか、ここにも本格的な模型の数々がそろっています。じっくり眺めていると、ついつい欲しくなってしまうのではないでしょうか。

戦艦武蔵の模型。たいていの男子なら、足を止めてじっくりと鑑賞するはず

MRJは、開発を進めている三菱航空機から発注を受けた三菱重工が着手。完成が今から楽しみだ

技術館のキャラクター「テクノくん」のグッズも人気のショップ。おもしろいものが多いので要チェック

■三菱みなとみらい技術館

住所:横浜市西区みなとみらい3-3-1 三菱重工横浜ビル
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始および特定休館日
入館料:300円、中・高校生200円、小学生100円