結婚が決まると、すぐに大きなお金を使う機会がいくつもあり、「こんなに使って大丈夫?」「どう判断したらいいの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。

そこで、結婚後のお金の使い方についてマイナビニュース会員約500名を対象にアンケートを実施。結婚歴3年未満の方から30年以上の大先輩まで、新婚時代のお金の使い方について調査をしました。

そこからわかる結婚生活のリアルや、注意しておきたいポイントについて、ファイナンシャルプランナーが解説します。

■結婚するには何が必要? 判断疲れに注意!

はじめに、結婚をするまでにかかった費用についてみていきましょう。

  • 結婚するにあたって必要となった費用項目をすべてお選びください(複数回答)

最多は「指輪購入費(婚約指輪・結婚指輪)」で74.2%。次いで「結婚式」が67.9%、「新婚旅行」が66.3%と続きます。 一方、結婚時「何もしていない」という人も6.5%と一定数はいるようです。

結婚が決まると「顔合わせは?」「指輪は?」「結婚式は?」「住む場所は?」と同時にいろいろなことを決めることになります。判断疲れを起こしてしまい、「買うものらしい、やるものらしい」と自分で考えることなく決めてしまうことも。

「何にするか?」を決める前に、まずは「自分たちにとって本当に必要か?」を考えることを習慣化すれば、より満足度の高いお金の使い方ができます。

■費用はいくらぐらい? 平均データの活用法

次に、結婚するにあたって必要となった費用の総額をみていきましょう。

  • 結婚初期費用は総額いくらですか?

「101~200万円」が18.8%、「51~100万円」が18.3%、「50万円以下」が18.1%とほぼ同率となっています。それ以外は、200万円以上かかっており、それぞれの項目にどれだけお金をかけるかは個人差が大きいことが伺えます。

アンケートでは項目ごとの費用はわからないので、別の調査もあわせて確認してみましょう。

【結納・婚約~新婚旅行までにかかった費用】

  • 「ゼクシィ結婚トレンド調査 2021」をもとに筆者作成

また、リクルートマーケティングパートナーズ「新婚生活実態調査2020」によると、結婚を機にインテリア・家具、家電製品を購入した新婚カップルは66.8%で、購入費用の平均は59.0万円となっています。

こういった平均データは家計を考える上で、今後も参考にする機会があると思います。そのときに注意していただきたいのが"平均データを鵜吞みにしない"ということです。収入や預貯金額、親からの支援の有無、そして何より価値観が違うのでお金の使い方は人それぞれ異なります。

それでも平均データを紹介するのは、何も参考になるものがない状態で考えるのは難しいからです。平均データを見て、それだけのお金をかけることをどう感じるか? 自分たちの生活サイズを考えたときにどうか? など、自分たちに合ったお金の使い方を、考えるきっかけの一つとして活用するように意識してください。

■全体予算をまず決める!

結婚にかかる費用は積み上げ式で考えるとどうしても高額になりがちです。そこで、最初に結婚にかかる費用の全体予算を決めましょう。そして、想定できる費用項目を洗い出します。引っ越しが必要な場合は、引っ越し費用も含めておきます。

費用項目が洗い出せたら、そこから自分たちにとって優先順位の高いものから予算分けをしてくことで、満足度の高いお金の使い方ができるはずです。

全体予算を決めるためには、結婚費用としての貯蓄額や両家からの支援など、具体的に使えるお金を把握する必要があります。このタイミングで、お互いの収入や貯蓄額など、お金のことをオープンに話せる関係を作っておきましょう。


結婚すると、お金の使い方も自分にとってのベストから、家族にとってのベストを見つける方向にシフトしていく必要があります(個人で自由に使う費用は各自確保した上で)。

とても忙しい時期ではありますが、家計運営のファーストステップと考えて、2人でお金の使い方に向き合う時間を必ず取るようにしてくださいね。

【アンケート概要】
アンケート名:夫婦のお金管理について
調査対象者:マイナビニュース会員の20代~50代の既婚男女
調査期間:2022年2月4日~7日
有効回答数:504