フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、電撃ネットワークのリーダー・南部虎弾さんと彼を支え続けた妻を追った『芸に命をかけた人 ~南部虎弾と妻の約束~ 前編』を、12日に放送する。

  • 由紀さん(左)と南部虎弾さん

小さなアパートで、ずっと2人で暮らしてきた夫婦。70歳を過ぎた夫は、過激な芸を売りにするパフォーマンス集団・電撃ネットワークのリーダー、南部虎弾さんだ。テレビに引っ張りだこだった全盛期には、月収が1,000万円を超えることもあったというが、貯金もせず、芸にすべてをつぎこんでしまう南部さんがぜいたくな暮らしをすることは一度もなかった。

1990年に結成された電撃ネットワークは、体を張った芸でブレイクするも、次第に「不適切過ぎる芸」と見なされ、テレビに出られなくなる。

南部さんは、日本での活動に限界を感じ、活躍の場を世界に求めた。オーストラリアを始め、各国での公演は大成功。「TOKYO SHOCK BOYS」の名は、またたく間に世界に知れ渡ることになった。電撃は、世界に初めて通用した日本の芸人だったのだ。

しかし、過激な芸と不摂生は、南部さんの体を痛めつけていく。2011年に糖尿病と診断、17年には心不全を起こし、バイパス手術で一命を取り留めた。芸人・南部虎弾の体は限界だった。

それでも「生涯現役を貫きたい」という願いをかなえたのは、18歳年下の妻・由紀さん。「私の腎臓を一つあげてもいいよ」と、19年に行われた妻から夫への「夫婦間腎移植」。妻からもらった“命”で南部さんは再び舞台に戻り、芸人としての復活を果たした。ところが…

芸に命をかけた一人の芸人と妻の物語を、女優・河合優実のナレーションで追っていく。

  • ステージでの南部さん

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