米NVIDIAは10月17日(現地時間)、AIによる動画アップスケーリング機能「RTX Video Super Resolution」のアップデートを発表した。GeForce RTX 30/40シリーズに加えて、GeForce RTX 20シリーズのデスクトップ向けおよびノート向けGPUでも同機能を利用できるようになった。

RTX Video Super Resolutionは、RTX Tensor Coreと様々なコンテンツで訓練されたディープラーニングネットワークを用いて、フレーム単位でビデオを分析し、映像の品質を向上させる。ブロックノイズを除去し、エッジや特徴を強調してビデオのシャープネスや明瞭度を向上させ、元のビデオよりもクリーンで鮮明な画像を生成する。それにより、Chrome/Edgeブラウザ、VLCなど対応するメディアプレーヤーで、最大4Kまでの超解像化でローカルコンテンツやオンラインコンテンツを楽しむことができる。今年3月にリリースされた「GeForce Game Ready 531.18」ドライバで利用できるようになり、これまではGeForce RTX 30/40シリーズを要件としていた

17日にリリースされた「GeForce Game Ready 545.84」でRTX Video Super Resolutionがバージョン1.5にアップデートされ、同バージョンでTuringベースのRTX GPU(ProfessionalおよびRTX 20シリーズのGPU)のサポートが追加された。

また、AIモデルが更新された。ユーザーやレビュアーからのフィードバックに基づいて、特定のシナリオやユースケースにおけるRTX Video Super Resolutionの改善に取り組んだ。最新のAIモデルは、微妙なディテールと圧縮アーティファクトの違いをより正確に識別するように再トレーニングされており、アーティファクトを抑えながらディテールの保持を高め、テクスチャの過剰処理を減らしてイメージ品質を高める。細かいディテールがより見やすく、画像全体が以前よりもシャープで鮮明に見えるとのこと。

バージョン1.5はアップスケーリングだけではなく、1080pや720pなどネイティブ解像度で再生されたビデオのアーティファクトも除去する。例えば、1080pのディスプレイを装備するノートPCにおいて、RTX Video Super Resolutionを利用することでアーティファクトが目立つ1080pビデオがよりなめらかに見えるようになる。