ヘリテージカーから最新の電気自動車(EV)まで、さまざまなクルマが集まるイベント「AUTOMOBILE COUNCIL 2023」(オートモビルカウンシル2023)が開幕した。会場には希少なクルマが大集合していたが、驚いたのはレストア歴なしでありながら状態良好かつ走行可能な「ハコスカ」こと「スカイライン 2000 GT-R」に出会えたこと。ほかにも注目のクルマが目白押しな会場の様子をお届けしよう。

  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」

    珍しいハコスカを発見! 「AUTOMOBILE COUNCIL 2023」の会場からお伝えします

フェラーリもポルシェも!

オートモビルカウンシルは今回で8回目。展示車両の台数は過去最多の計166台だ。主催者テーマ展示はポルシェ「911」の60周年を記念した「初期ナローからカレラGTまで」とエンツォ・フェラーリ生誕125周年企画「フェラーリ・スペチャーレ」の2本立てとなっている。

  • パッカードの「Packard One-twenty Convertible Sedan」(1937年式)というクルマ

    会場には滅多に実物を目にすることができない貴重なクルマが集結。『自動車ショー歌』で名前だけは知っていた「パッカード」を初めて生で見ることができた。写真は「DUPRO」(埼玉県所沢市)が展示していた「Packard One-twenty Convertible Sedan」(1937年式)というクルマ

  • ポルシェ4台
  • ポルシェ「911」
  • ポルシェ「カレラGT」
  • ポルシェ「911」のテーマ展示。写真中央は911の1966年型、右は911ではなく「カレラGT」だ

  • フェラーリ「フェラーリ・スペチャーレ」
  • フェラーリ「モンツァSP1」
  • 会場中央付近の「フェラーリ・スペチャーレ」。写真左はフェラーリが日本進出50年を記念して10台だけ作った「J50」。右はシングルシーターの「モンツァSP1」

  • ホンダ「SPORTS 360」
  • ホンダ「T360」
  • 1963年の“四輪進出”から満60年のホンダは幻のスポーツカー「SPORTS 360」(左)を展示。同時発表の軽トラック「T360」(右)と並んだレアな共演が見られる

  • マセラティ「ミストラル スパイダー」
  • マセラティ「MC20 Cielo」
  • マセラティのブースではオープントップの新旧共演が実現。左は「ミストラル スパイダー」(1964~1970年)、右は「MC20 Cielo」(2022年発表)

会場には目もくらむようなクルマが所狭しと並んでおり、詳しく話を聞けば1台1台にストーリーがありそうだったのだが、中でも珍しいと思ったのが「AUTO ADVISER STUFF」(愛知県豊橋市)が展示していた日産自動車「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」(型式:KPGC10)だ。このクルマはもともと4ドアセダン(型式:PGC10)として1969年に登場し、1970年には旋回性能向上と軽量化のためにホイールベースを70mm短縮、2ドアハードトップに進化した。「ハコスカGT-R」の愛称で人気の1台で、展示車は1972年式だ。

  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」
  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」
  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」
  • 「AUTO ADVISER STUFF」が展示していた「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」。日産ヘリテージコレクションのHPによると、ボディサイズは全長4,330mm、全幅1,665mm、全高1,370mmで車両重量は1,100kg。エンジンは直列6気筒 4バルブ DOHC 排気量1,989ccの「S20型」というもので、最高出力は118Kw(160ps)、最大トルク176Nm(18.0kgf・m)を発生するとのこと。純粋レーシングカー「R380」用エンジンの技術、大容量100Lの燃料タンク、リクライニング機構のないバケットシート、快適装備が省かれたスパルタンな内装などの特徴は、セダンからそのまま引き継いでいるという

  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」

    展示車のお値段は4,378万円! 詳しい人は「相場より高い?」と思われたかもしれないが、それには理由がある

AUTO ADVISER STUFFの川村荒治さんによると、このハコスカGT-Rはレストア歴なし(ノンレストア)のオリジナル車両であるとのこと。たったの「2オーナー」でここまで生き残った、まさに「サバイバー」だ。50年も前のクルマだから、いろいろな人の手に渡る中でさまざまな改造、カスタムを施されていてもおかしくないし、あるいは誰かがクルマを納屋などに放置してしまえば錆び放題になってしまう可能性もあるわけだが、この車両は奇跡的(?)に、クルマを大事にする少数の人間の手によって保管されてきたのである。

クルマを詳細に見てみると、ボディは時代がついて独特の風合いになっている。シミになってはいけないので、あえてワックスはかけていないそうだ。シートには擦り傷も裂けめも見当たらない。触ってみると張りがあって、押すとフカフカして新品のようだ。ドアの内側のモールは日に当たるとダメになりやすい部分だそうだが、ご覧の通り良好な状態を維持している。

  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」
  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」
  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」
  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」
  • 「スカイライン ハードトップ 2000GT-R」
  • 同じ型式、同じ年式のクルマはあっても、こういう味が出ているハコスカは唯一無二なのでは

紹介したクルマは展示車両のほんの一部。ここで見ておかないと、下手をすると二度と見られない稀少車もあるはずだ。オートモビルカウンシル2023の会場は幕張メッセ(千葉県千葉市)、会期は4月16日までとなっている。