• ガーミンのGPSランニングウォッチ「Forerunner 955 Dual Power」。主要機能を試していこう

    Forerunner 955 Dual Powerの主要機能を試していく

ランナー向けのスマートウォッチは数あれど、ガーミンジャパンが6月に発売したランニングGPSウォッチの最上位モデル「Forerunner 955 Dual Power」は、機能の充実度において競合とは一線を画す存在だ。本稿では、同機を試用したうえでのレビューをお届けしたい。

トレーニングの回復状況を可視化して教えてくれる「トレーニングレディネス」という指標をはじめ、955シリーズのみが対応したタッチディスプレイやリアルタイムスタミナの表示についても使用感をチェックした。購入検討時の参考になれば幸いだ。

Forerunner 955 Dual Powerとは?

「Garmin Forerunner 955 Dual Power」とは、ガーミンジャパンが6月16日に発売したGPSランニングウォッチの最上位モデルだ。Dual Powerの名の通り、有線端子での充電ができるほか、ディスプレイ面の縁に備えたソーラー充電パネルで太陽光による充電ができる。Forerunnerシリーズ(旧称ForeAtheleteシリーズ)において、初めてタッチパネル操作に対応したことも見逃せない。

  • Garmin Forerunner 955 Dual Power、直販価格は84,800円

Forerunner 955シリーズの概要については、以下の記事にて解説済みだ。気になる場合には、こちらをご覧いただきたい。

初期設定の難しさは標準的

スマートフォンとのペアリングにかかる手間は標準的だ。すでに何かしらのスマートウォッチを使ったことがある人ならば、さほど苦労することもないだろう。

  • Garmin Forerunner 955 Dual Powerのバッテリーが不十分であれば、本体裏面にある端子に、同梱の充電ケーブルを接続して充電しておこう

大まかな流れとしては、まず、スマートフォン側で、App StoreやPlayストアから「Garmin Connect」アプリをインストールしておき、接続したデバイスの種類を選択しておく。続いて、ウォッチ側でのメニューから、「ペアリング」を選択する。そして、ウォッチのディスプレイに6桁のパスキーが表示されるので、をスマートフォンで入力すれば、セットアップ画面に入る。

  • 「Garmin Connect」アプリでペアリング

ペアリングの詳細な手順は、公式のヘルプページにて、機種ごとに初回、2回目以降を分けて丁寧に紹介されている。そのため、本稿では説明を割愛させてもらおう。

初期設定時には、就寝時刻の目安や、1日あたりの歩数・上昇階数の目標値などを入力することになる。こうした操作手順が終われば、ウォッチが使える状態になる。

なお、本稿では、iOS 15.5のiPhone 11 Proを用い、バージョン4.56のGarmin Connectアプリ、ソフトウェアバージョンは10.10のGarmin Forerunner 955 Dual Powerを使用した。こうしたバージョンが異なる場合には、画面や手順の内容が異なってくることもあると思われるので、ご留意いただきたい。

タッチ操作できる画面が便利

Garmin Forerunner 955 Dual Powerのバンドは、シリコン製だ。外から見える側には装飾として斜めの筋が入っているが、肌に触れる面には目立った凹凸はない。装着時にはフィット感が高く、スポーツ向けのウォッチとしては王道のデザインと言えるだろう。

  • よくあるシリコンバンドを採用。サイズの割に付け心地は軽い

ディスプレイサイズは1.3インチと大きいが、重量は53gで軽い。ワークアウト実施時にズレが気になることはなかったし、日常使いのなかでも付けていることを忘れるくらい馴染んだ。

  • ケースはサイズ的に存在感があるものの、軽いので終日装着したままでも気にならない

一方、通気性はさほど優れていない。同製品では、睡眠やストレスの計測を行うために、長時間装着しっぱなしで使うことが想定されているので、ときには腕にバンドの跡がついたり、蒸れることもあった。

バンドの締め付け調整や、蒸れ解消のための脱着などは、ユーザー自身が小まめに行う必要がある。留め具はピンバックルなので、サイズ調整や脱着をするのは、さほど苦ではない。

ケース裏面は、スマートウォッチでは良くある形状だが、中央のセンサー部が少し盛り上がった形状をしている。長時間装着した際には、一時的に丸い跡が残りがちだ。金属素材が肌に触れることはないので、金属アレルギーの場合にも懸念せずに使えると思う。

  • しっかり装着するとこんな跡がつくことも

操作性については、やはりシリーズとして新対応したタッチ操作を高く評価したい。一部階層の深いメニューを除き、情報を確認する操作はほとんどタッチ操作で済ませられた。上下のスワイプ操作で項目を探し、タップして選択する。元の画面に戻りたいときには、左から右へスワイプする。シンプルだが、これができるのとできないのでは大きな差がある。

  • タッチ操作ができるのがいい

一方、ワークアウト実行時には、誤操作を防ぐ目的でタッチ操作が無効になる。また、階層の深い設定項目を操作するにも、物理ボタンの長押しなどが必要だ。ユーザーとしては、ボタンでの操作方法も覚えて、併用しなくてはならない。

タッチディスプレイ操作がメインのスマートウォッチに慣れている人にとっては、ボタン操作に最初戸惑うこともあるだろう。しかし、さほど複雑でもないのでおそらく1週間も使えば慣れると思う。

  • なお、就寝時には、10時位置のボタンを長押しして表示される月のマークを選んで、2時位置のボタンを押し、「サイレントモード」をオンにするとよい