11月12日に“なにわ男子”としてCDデビューを果たしたばかりながら、俳優としては主演ドラマ『消えた初恋』(目黒蓮とのW主演)や、主演舞台『ロミオとジュリエット』に立つなど、すでに目覚ましい活躍を見せている道枝駿佑が、先輩・松本潤が主演を務める大人気ドラマの映画版『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』(12月30日公開)に参戦する。

映画版では、斑目法律事務所の型破りな弁護士・深山(松本潤)と個性豊かなメンバーたちもとに、15年前に起きた天華村毒物ワイン殺人事件に関する依頼が舞い込む。道枝は、深山たちが天華村で出会う真っ直ぐな青年・守を演じる。

人気シリーズへの参加に、「刺激と責任を感じた」と話す道枝にインタビュー。感動したという斑目法律事務所メンバーたちとの共演や、「圧倒された」という現場で触れた松本の姿などを聞いた。また俳優として急成長している道枝だからこそ漏れ出た「力不足な自分が悔しかった」との言葉もあった。

  • 道枝駿佑

    道枝駿佑

■演じた守は、すごく正義感の強い男の子

――『99.9』参加が決まったときの思いは?

ドラマを見ていて、みなさんのコミカルな掛け合いや、事件を再現してみたり話が複雑なところもあったりするんだけど事実がわかる瞬間のスッキリする感じ、シリアスなところもあればコミカルな部分もあり、すごく面白いと思っていました。このシリーズに自分も参加するのかと、刺激と責任を感じなら脚本を読みました。なにわ男子のメンバーからも「頑張ってな」というエールをもらって気が引き締まりました。

――演じた守への印象は?

いい役をいただいたので、とにかく「頑張らないと」と思いました。すごく正義感の強い男の子で、「15年前の事件のことはよく知らないんだけれど、それでもちゃんと事実を知りたいんだ」という思いを常に持ちながらやらせていただきました。本当に誠実なんですよね。僕はポンコツな方なんですけど(苦笑)、守は全然そんなことないので、しっかりしてる感じが出るように意識しました。

――実際に演じてみていかがでしたか?

すごく難しくて、いろいろ準備して撮影に臨んだんですけど、なかなか自分が思った通りにできませんでした。撮影中も、これでいいのかなとずっと自問自答してました。泣くシーンや最後のシーンとか……お芝居って完全に納得がいくのは難しいのかもしれませんけど、それでもやっぱり納得できなくて、力不足な自分が悔しかったです。

――そうなんですか?

はい。でも本当にいい経験をさせていただいたと思っています。みなさんの芝居に対する姿勢であるとか、すごく勉強になりましたし、僕も演じる役ごとに違う人物に見えるように、もっと表現力を身に着けたいと思いました。

■現場での松本潤の姿に圧倒された

――いつも爽やかな道枝さんですが、守は作業服を着て頭にはタオルを巻いて、普段とは全く違う姿ですね。

僕、普段コンタクトを入れるとスイッチが入るんですが、コンタクトを入れてさらに頭にタオルを巻いたら、もう1個スイッチが入りました。タオルは守としてのチャームポイントです(笑)。ツナギも着たことがなかったので新鮮でした。

――先輩でもある主演の松本さんとのお仕事はいかがでしたか?

とにかくすごかったです。圧倒されました。僕が言うのもおこがましいですが、普段の松本さんとは全然違う人で、"深山さん"がそこにいました。ひとつひとつのセリフも、再現の部分も。それから監督さんやスタッフさんたちとアイデアを出しあったりされている姿を見て、めちゃくちゃストイックだなと思いました。どこかの瞬間だけじゃなくて、現場全体を通してすごいものを見たと思いましたし、自分も頑張らないとなと感じました。あと優しく話しかけてもくださって、クランクインのときには「よろしくね。最後のシーンは特に大事だからね」と声をかけていただいたり、「お前、全体的に長いな」と言われました(笑)

――長い?(笑)

身長が高いからだと思うんですけど……今回、僕も緊張してしまって、なかなかみなさんと話すことができずにいたんですが、松本さんがそう言ってくださって、ちょっとほぐれました(笑)。

■関西ジャニーズJr.が取れて、改めて初心に戻った

――本作ならではの現場の雰囲気はありましたか?

やっぱり刑事専門ルームの方々が集まると雰囲気がガラリと変わります。「ドラマで見た感じだ!」と感動しましたし、そこに自分がいるんだと思うとすごく嬉しかったです。コミカルな絡みとか再現のシーンも、こうやって作っていくんだと感じました。あと、明石さん(片桐仁)をいじったりするところもドラマでも見ていたので、生で見られて感動しました(笑)

――“なにわ男子”デビュー前に撮影した作品が、デビュー後にいよいよ公開ですね。

自分に関西ジャニーズJr.と付かなくなって、なにわ男子だけになったんだなと。デビューして最初の映画になるので、改めて初心に戻ってスタートしていけたらいいなと思っています。“なにわ男子/関西ジャニーズJr.”ってそれだけで結構スペース取るし、縮まってよかったなと思います(笑)

――最後に公開へメッセージをお願いします。

まずは素直に楽しんで欲しいですし、ドラマの『99.9 -刑事専門弁護士-』を観たことがない方でも楽しんでいただけると思います。ストーリーには複雑な部分もありますが、一緒に謎解きしながら観ていただけたら嬉しいです。

■道枝駿佑
2002年7月25日生まれ、大阪府出身。アイドルグループ「なにわ男子」のメンバー。2014年にジャニーズ事務所に入所。翌年、大阪松竹座でコンサートに初出演した。俳優としては2017年にドラマ『母になる』に出演、同年、『関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生!』で映画デビューを果たす。2021年3月には『ロミオとジュリエット』のロミオ役で舞台単独初主演を務めた。11月12日になにわ男子としてCDデビュー。ほか出演作にドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(19年)、『年下彼氏』『メンズ校』(20年)、『俺の家の話』『消えた初恋』(21年)、映画『461個のおべんとう』(20年)など。

(C)2021『99.9-THE MOVIE』製作委員会