10月前半は夏のような暑さもみられたものの、月末にかけて冬の足音を感じるようになった昨今。筆者は今週になって暖房を解禁しましたが、冬支度を始めている人も多いのではないでしょうか。

  • 寒くなっても必要な「換気」と、冬ならではの悩み「加湿」にはコツがあるのだとか

    寒くなっても必要な「換気」と、冬ならではの悩み「加湿」にはコツがあるのだとか

パナソニックは、11月9日が「換気の日」であることにちなんで、本格的な冬が近づく今知っておきたい、部屋の換気や湿度管理の豆知識について紹介しています。

2021年も「冬の換気」は必要、加湿の悩みも

パナソニックが2021年9月24日~9月25日に行った「冬の換気・乾燥対策についての実態調査」(20歳~60歳以上の男女550名)の結果では、7割以上の人が「冬でも自宅で換気をする」と回答。「自宅(家庭)にて冬に換気をしていますか?」という質問にも7割以上が「はい」と答えていました。

また、空気が乾燥する冬は、暖房器具と一緒に加湿機が活躍する季節。「乾燥対策として何をしていますか?」という質問では、約45%が「加湿機を使う」と答え、自由回答では「濡れタオルを干す」「お風呂のお湯を捨てないで蒸発させる」などの工夫も挙がっていました。

  • 乾燥対策として、何をしていますか?

    乾燥対策として、何をしていますか?

その一方、加湿機の使用に関して半数以上の人が「結露することが気になる」と回答。6割以上の人が暖房使用時に、「乾燥が気になったことがある」と答えたことから、冬場の加湿機や暖房に関する悩みも見られました。

  • 加湿器使用の際に、気になることはなんですか?

    加湿器使用の際に、気になることはなんですか?

そこで、暖房を使いながらの換気や効果的な加湿方法など、冬場に実践したいTipsをパナソニックのエアーマイスター・福田風子さんが紹介します。

暖房はつけたまま換気、加湿機はエアコンの下に置くと効果的!

◆冬場の適切な換気方法 3つの掟

1:暖房はつけたままで換気しよう

暖房時に換気する際、暖房は切らずに窓を開けるのがお勧めです。エアコンは立ち上がりのときが最も負荷がかかるためです。換気により大幅に下がった室温を元の快適な温度に戻すために、余計に電力を消費してしまうので、暖房はつけたまま換気しましょう。

また、暖房をつける際は暖かい空気は上がっていくため、エアコンの風向きは一番下の足元に向けるのがお勧めです。

  • 冬の換気、暖房は「つけたまま」

    冬の換気、暖房は「つけたまま」

2:換気は「1時間に5分~10分ほど×2回を目安に

冬場の窓開け換気の時間や回数は、部屋の広さや窓の数など条件によっても変わるものの、「1時間に5分~10分ほど×2回を目安に」と言われています。寒さや電気代アップが気になる場合は、部屋の温度低下を抑えるために「1時間に2.5分×4回」など、短時間で回数をあげる方法もあります。

同時に気をつけたいのが開ける窓の場所です。エアコンが外の冷たい空気を吸うと部屋が暖まっていないと感知して暖めるパワーを上げて運転するため、できるだけエアコンから離れた窓をあけ、エアコンに冷たい外気を直接吸い込ませないようにすることで節電に繋がります。

3:冬の結露対策としても換気が効果的

調査結果でも出ていた冬にお悩みの人も多い結露。その正体は室内の空気に含まれた水分です。空気は温度が高いほど水分を蓄えることができるので、暖房で暖められた室内の空気が壁や窓ガラスで冷やされ、水分を蓄えることができなくなって水滴に姿を替えるのです。換気で定期的に空気を逃がすことで結露を抑えられます。

◆加湿機の効果的な使い方 3箇条

1:エアコンの風の通り道になる場所に置く

加湿機からの加湿された空気を、エアコンの風に乗せて部屋中に行きわたらせるイメージで、加湿機から吹き出す空気にエアコンの風が当たる場所に置きます。湿度センサーの誤認を避けるために、加湿する機器本体に直接エアコンの風があたることがないように設置しましょう。

加湿空気清浄機はエアコンの風とぶつかってしまうとお部屋の空気の循環の妨げとなってしまいます。ぶつからないよう対面や対角線の壁に、加湿機の場合はエアコンの下に置くと効果的です。

  • 加湿空気清浄機の配置

    加湿空気清浄機の配置

  • 加湿機の配置

    加湿機の配置

超音波式など水滴を飛ばす加湿方式は、水滴やカルキがエアコン内部に付着する可能性があるため、エアコン付近への設置はお避けください。

2:超音波式やスチーム式は床に直接置かない

低温の空気は下にたまりやすく、また温度が低いと空気中に含める水分の量が下がります。加湿機を低い位置に設置すると、湿度センサーが高い湿度を検知した場合うまく働かないことがあります。

また、水を超音波によって霧状にして噴出する超音波式や、ヒーターで水を加熱し蒸気をだすスチーム式の場合は水の粒子が大きく、下に落ちてきやすいのも床に置くのを避ける理由のひとつです。

ただし、気化式やハイブリッド式はファンを搭載して自ら気流を起こせるので、その限りではありません。製品ごとに適した置き場所は取扱説明書にも記載されているので、設置前に目を通しておきましょう。

3:結露防止のために窓から離す

加湿された空気が窓に当たると、冷やされて結露になってしまいます。特に、気密性の高い住宅は窓と室内の寒暖差がでやすいため注意が必要です。このほか、水の粒子の大きい超音波式の場合、家具の近くに置くと、湿気によって傷んだり歪んだり、水道水のカルキが加湿した空気と一緒に放出され、家具などを白く汚すこともあります。購入の際は、加湿機の方式も合わせて検討しましょう。

ちなみに、パナソニックが11月中旬から発売するエアコン「エオリア LXシリーズ」は、換気や加湿が一台で行えます。これから買うなら、新しい生活様式にフィットする換気や加湿機能を備えたエアコンも選択肢のひとつになりそうです。