ミュージカル『ドン・ジュアン』の公開ゲネプロが21日に東京・TBS赤坂ACTシアターで行われ、藤ヶ谷太輔、真彩希帆、鶴見辰吾、生田大和(潤色・演出)が取材に応じた。

  • 左から鶴見辰吾、藤ヶ谷太輔、真彩希帆

    左から鶴見辰吾、藤ヶ谷太輔、真彩希帆

同作は貴族の生まれでありながら、快楽を求め続けて悪徳の限りを尽くしていた主人公、ドン・ジュアンが、真実の愛によっていかに変貌していったのかを描く。藤ヶ谷が初めてミュージカルに挑み2019年8月~10月に主演を務め、今回が再演となる。ヒロインのマリアを演じる真彩は、元宝塚歌劇団トップ娘役で、今年4月に歌劇団を退団後、同作が初の舞台出演となった。ほか平間壮一、上口耕平、天翔愛、吉野圭吾、上野水香(東京バレエ団)、春野寿美礼が出演する。

2年ぶりの主演となった藤ヶ谷は「前回よりすべてにおいてパワーアップしなきゃいけないというプレッシャーがある中、このカンパニーなら全て乗り越えていける自信があります」ときっぱり。演出の生田も「手応え十分ございます。たいちゃんの演技、カンパニー全体も2年間の時を経てより奥行と深みを増した公演」と自信を見せるが、呼び名をつっこまれ「たいちゃんって呼ばせていただいております」(生田)、「生ちゃんと呼ばせていただいておりますけど、皆様の前では生田さんと言わなきゃと思ってます」(藤ヶ谷)という2人に、真彩も「何の会見かしら」とつっこむ。

真彩は藤ヶ谷について「スターだなと。ご本人にお伝えしてはいますけど、人を惹きつける魅力がドン・ジュアンにつながると稽古場から思っていました」と絶賛する。男性とのラブシーンもあるが「色々なインタビューでお答えしてるんですけど、男性女性であまり見ていなくて、パフォーマー、舞台上でやる仲間として見ているので、ドキドキするというより、役として、マリアがドン・ジュアンに思うときめきを、毎日とても感じさせていただいております」と語った。

また「胸筋が発達しているのでは」という指摘に、藤ヶ谷は「2年前よりは少し大きくなりましたけど、このままだと見どころが胸筋になっちゃう」と苦笑しつつ「こんな風にずっとはだける衣装はなかなかないですし、男性としての色気を常に出していかないといけないので」と理由を明かす。コロナ禍で食事などは難しかったものの、座長としてバラをデザインしてもらったチームウェアを「110着くらい」カンパニー全員に贈ったという。鶴見は「えらいのはね、前やった初演メンバーのも作って渡しているんですよ。その気遣いがハートの良さですね」と感心し、藤ヶ谷が「前回のマリア(蓮佛美沙子)とバチバチしちゃうので……」と言うと、鶴見は「モテる男はつらい」とからかっていた。

Kis-My-Ftのメンバーが観に来るかについて聞かれると、藤ヶ谷は「もちろん来てくれると思います。すごく『ドン・ジュアン』が、好きなんだって」とキャスト陣にも話しかける。「再演をやると言ったときに、宮田、千賀あたりが『やったあ』と言ってました。楽しみにしてくれてるので、頑張んなきゃ」と意気込んでいた。

  • サービスの手厚い藤ヶ谷太輔