今回は、ジョーシン浦和美園イオンモール店にいま人気の調理家電を尋ねました。

コロナ禍の長期化により、同店でも自炊需要は安定して伸びているようです。販売スタッフの兼島則子氏は「外食しにくいのと、コロナ太りなどで健康管理に気を遣う人が増えているのが大きいですね。調理家電の購入層は全般的に女性が中心になりますが、ファミリー層もお一人暮らしの方も買いに来られている印象です」と現在の売り場の様子を解説します。

  • ジョーシン浦和美園イオンモール店の調理家電売り場。兼島則子氏に案内してもらった

「この秋に調理家電を購入するポイント×3」を踏まえ、とりわけヒットしているジャンルと人気モデルを見ていきましょう。

<この秋に調理家電を購入するポイント×3>

  • 外観が洗練されたモデルが増えている。カラーも黒と赤を中心に多様化しているので、揃える選び方もいける。
  • 置き場所によってデザイン重視やサイズ感重視、コスパ重視を振り分けるのがベター。
  • 買い替え時は古い家電の引き取り(別料金)も請け負っている。処分に難儀するなら、購入時や配達時に利用しよう。

※本文と写真で掲載している価格は、2021年9月7日15:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。

時短調理系:1万円台の「圧力鍋」と無水調理の「ホットクック」が人気

調理家電で目立っているのは、時短でまとまった調理ができるモデルの売れ行きとのこと。「定番は圧力鍋です。家族分を三食毎日作るのは大変なので、ファミリーで買いに来られる方が多くいらっしゃいます。割安で家族分作れる容量のものが売れていますね」

コストパフォーマンスの高さで定番人気となっているのは、ショップジャパンの電気圧力鍋「クッキングプロ ベーシック」とのこと。調理容量は約2.4Lで、価格は16,170円でした。

  • ショップジャパン「クッキングプロ ベーシック」

圧力鍋とは別枠で人気の高い製品としては、シャープの「ヘルシオ ホットクック」が挙げられます。自動で無水調理ができる調理鍋として指名買いされるケースが多いとか。価格は、シリーズ最大容量となる2~6人用の「KN-HW24G」で49,800円でした。

「家族構成によって購入される容量は変わりますが、作り置きも考えて大容量モデルが選ばれるケースが多いのかなと思います。圧力鍋も4Lなどの大容量タイプがよく売れていますしね」

  • シャープ「ヘルシオ ホットクック KN-HW24G」

少人数向け:コンパクトな「ホットプレート」や「グリル鍋」も続伸

1~3人用のコンパクトな調理家電も需要が伸びているそうです。「おひとり暮らしの方はもちろん、少人数で暮らす方や、場所を取らない調理家電への需要は1年を通して根強くあります。購入層は年代問わずですが、やはり女性の割合が優勢です」

ヒットしているコンパクトな調理家電として象徴的に挙げられたのは、ブルーノの「コンパクトホットプレート」です。価格は9,680円でした。「幅37.5×奥行23.5cmの大きさで、コンパクトながら2~3人用の調理にぴったりです。おしゃれでたこ焼きプレートも付いて1万円を切っているのが魅力ですね」

  • ブルーノ「コンパクトホットプレート」

鍋も価格とサイズのバランスが取れたモデルが人気といいます。好例に挙げられたのは、山善の「キャセロール」です。2.3Lの内鍋を内蔵する電気グリル鍋で、価格は7,700円。「内鍋だけをコンロにかける使い方もでき、電気で保温もできるという使い勝手の良さがポイントです」

  • 山善「キャセロール」

炊飯ジャー:12万円級の高級モデルが根強く売れる「炊飯ジャー」

多くの人、あるいはファミリーがもっともお金をかける調理家電が炊飯ジャーといいます。「火力が強いジャーほど美味しくご飯が炊けるので、お金をかけた甲斐を実感しやすいというところがあるかもしれません。10万円強でハイエンドを狙う方は世代を問わず多いです」

2強となっているのは、象印マホービンとタイガー魔法瓶とのこと。象印は「炎舞炊き NW-LB10」、タイガーは「炊きたて 土鍋ご泡火ほうび炊き JPL-G100」の、ともに5.5号ハイエンドが売れ筋になっているそうです。価格は順に118,000円と120,800円でした。

「どちらも決め打ちで買いに来られる方が多いモデルですが、店頭で悩まれる方もいらっしゃいます。象印は比較的もっちりした仕上がりになりやすく、タイガーはしゃっきり系なので、そのあたりの好みが決め手になることが多いですね」

  • 象印マホービン「炎舞炊き NW-LB10」

  • タイガー魔法瓶「炊きたて 土鍋ご泡火ほうび炊き JPL-G100」

トースター:バルミューダとビストロが2強の「トースター」

トースターも高級モデルが売れ筋の中心です。長らく牽引しているのはバルミューダの「BALMUDA The Toaster」で、初代機が売り出された2015年5月から現在まで不動の人気を誇っています。価格は25,850円。

ただし、最近はパナソニックの「ビストロ NT-D700」がバルミューダに匹敵する評価を得ているといいます。価格は26,730円。

「どちらもデザインのシンプルさと美味しさが洗練されていて、売り場で迷っている方もいらっしゃいますね。ビストロはドット液晶に設定が表示される分かりやすさが決め手で選ばれることがよくあります」

  • バルミューダ「BALMUDA The Toaster」

  • パナソニック「ビストロ NT-D700」