今回はジョーシン浦和美園イオンモール店を訪れ、“省エネ”のニーズで売れている家電を教えてもらいました。
コロナ禍以降、リモートワークや外出自粛などの傾向から、自宅で過ごす時間が増えています。おのずと自宅にある家電を使う機会が増えるので、電気代や水道代などのランニングコストが気になる…という人も少なくないでしょう。家電量販店でも、ジャンルを問わず「省エネ性能の高いモデルが目立って売れるようになった」という話をよく聞きます。
同店も例外ではなく、そうした傾向があるようです。販売スタッフの兼島則子氏は「省エネ性の高い家電に切り替えるのはもちろん、水回りなど自宅の一部をリフォームする需要も高まっていますね。おうち時間が長いと、改善したいポイントがいろいろと見えてきて、『ちょっと規模が大きくても検討しよう』という流れになってきているのを感じます」と話していました。
「省エネ家電検討のポイント三カ条」を踏まえ、省エネニーズから人気を得ている製品を追いかけていきましょう。
<省エネ家電検討のポイント三カ条>
- 故障する前に買い替えを検討すると、選択肢が広がって自宅に最適な製品に出合いやすい。買い替えサイクルをつかもう。
- 異音が発生したり、電源が入ったり入らなくなったりといった気になる兆しが出たら、即検討に動いたほうがいい。
- リフォームは、空調がいらない季節に実施するのがおすすめ。多くの量販店がさまざまなパックを提供している。
※本文と写真で掲載している価格は、2021年9月7日15:30時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。
水回り:リフォーム人気トップは「トイレ」
リフォームで人気があるのはトイレとのこと。「お値段的にも10万円台から選べますし、リフォームのエリアが比較的コンパクトに済む手軽さがありますね。それでいて、未使用時も含めて水量を減らせるということもあって注目されています」といいます。
たとえば、TOTOの「ピュアレストQR+TCF8CM57」なら、工事費もセットで169,800円となります。
「自動開閉と自動洗浄機能が備わっているうえ、4.8L洗浄が可能で節水効果も高く、定番的な人気がありますね。便座も洗いやすくなっていて、掃除がラクで清潔に使い続けられるのもポイントですね」
水回り:自分で取り替えられる「シャワーヘッド」も人気
工事の手間なく導入できる節水アイテムとしては、シャワーヘッドも定番のジャンルです。「たくさんある小さな穴から吹き出すので、同じ水量でも水圧が高めで効率的に利用できます。手元で止められるスイッチを付けているものも多く、節水効果と付け替えた後の違いが体感しやすいアイテムだと思います」
数千円から選べますが、指名買いが多いのはReFaの「ファインバブルS RS-AF15A」とのことです。1mLあたり最大6800万個の泡が作れるシャワーヘッドで、価格は30,000円でした。
「高密度の泡によって肌あたりが優しくなり、洗浄力が高いうえに肌の水分量もアップしてくれると評判です」
電気回り:ランプレスの「電源タップ」が支持を集める
電気代を節約する目的では、電源タップを個別スイッチ式に切り替える人が多いそうです。「長く自宅にいて、タコ足配線をすっきりさせたくなった、という人は少なくありません。その際、使っていないときは通電しっぱなしにしたくないということで、スイッチ式がよく選ばれます」
なかでもパナソニックの「ザ・タップZ」シリーズが好評とのこと。4個口2mタイプの価格は1,500円でした。
「スイッチをオンにするとマークが赤に切り替わるランプレス仕様になっていて、より省エネが実感できるうえ、形状もフラットで整理しやすい強みがあります。世代を問わず売れています」
電気回り:同室の人にもやさしい「LEDスタンド」も好評
「高価格帯が伸びているのが意外でした」と兼島氏が語るのはLEDスタンドです。従来の電気スタンドと比べて消費電力が低く、リモートワークやリモート学習の機会が増えて需要が伸びているそうですが、数千円のモデルよりも1万円超のクラスが選ばれているそうです。
なかでも人気があるのは、パナソニックの「SQ-LD560」。パソコンなどの液晶画面が見やすくなる「パソコンくっきり光」モードや、紙面が見やすくなる「文字くっきり光」モードを備え、4カ所の可動点からちょうどいい位置に固定できる構造になっています。価格は15,840円でした。
「寝室でも自分だけの光として、同室で寝る相手のことを気遣いながら使えると評判です」
空調回り:夏の盛りが過ぎても売れる「ハンディファン」や「PC冷却台」
空調回りも、サーキュレーターなどエアコンの効果を高めたり室内換気を促すアイテムは夏の盛りが過ぎても売れる傾向が見られますが、「シーズンオフということで在庫処分の段階になっています」といいます。
ファンディファンも、スタンド付きのモデルは根強く売れていますが、やはり季節家電という性質からラインアップは減っている最中とのこと。通年で使いたい人は早めに在庫を入手するのが得策かもしれません。
近い需要で、ノートPCの冷却台も近年購入層が広がっているそうです。「長時間パソコン作業する人が増えたことで、机回りに熱がこもらないようにと、求める人が増えていますね。手元が涼しいままなら空調を抑えられるというメリットもありそうです」
こちらも需要に供給が追いつかずに品薄傾向にあるそうです。