象印マホービンの若者向けデザイン家電ブランド「STAN.」シリーズから、シリーズ初の自動調理鍋「EL-KA23」が登場します。プレス向けオンラインセミナーが開催され、電気調理鍋の市場動向や製品の訴求ポイントについての説明がありました。また、発表時は10月1日の発売予定でしたが、10月21日に延期されています。価格はオープン、推定市場価格は33,000円前後です。
厚さ2mmのホーロー鍋を使った電気圧力鍋
象印の「STAN.」シリーズは、2019年からスタートした家電ブランド。象印としては比較的若い30代を中心とした世帯をターゲットにしたブランドで、スタンダードな機能とデザイン性に注目です。
2021年9月時点では、炊飯ジャー、電動ポット、ホットプレートなどをラインナップしています。その特徴的なデザインは、いずれの家電も「皿」をイメージした台形のフォルム。また、本体のメインカラーと、製品下部に別のカラーを使ったバイカラーとすることで、STAN.シリーズ全体が統一したイメージになっています。
今回発表されたEL-KA23も、STAN.シリーズ共通のデザインを踏襲。一般的な電気調理鍋は円柱系のフォルムが多いなか、EL-KA23は一見すると炊飯器に近い見た目です。
EL-KA23では、内鍋にホーロー鍋を採用しているのが大きなポイント。一般的な電気調理鍋の内鍋はステンレスやアルミ素材が多いですが、EL-KA23は釜厚2.0mmのホーロー仕様。約1.7kgと重いものの、そのぶん蓄熱性が高く、加熱中の食材をかきまぜなくても均一に熱が伝わるとしています。ホーロー鍋なので、そのまま食卓に並べても違和感のないオシャレなデザイン。さらに、ガスコンロによる直火調理にも対応しています。
時短・時産にぴったり。「パック調理」の失敗をなくす工夫
EL-KA23は「パック調理」のしやすさも見逃せません。パック調理とは、その名の通り耐熱パックに食材と調味料を入れて加熱する調理方法。パックごとに食材と調味料が分かれているため、複数のおかずを同時に作れるほか、加熱後に鍋が汚れないのでお手入れもラク。また、時間がある週末に食材を下ごしらえしてパックに入れて冷凍しておけば、平日は袋を加熱するだけでおかずを一品追加でき、時短や時産にもつながるうれしい調理方法です。
ただし、パック調理はさまざまな約束事が。たとえば、パックが鍋肌に当たらないようにする、パックがお湯から飛び出さないようにする、パック内に湯煎のお湯が入らないようにする――などです。
特に重要なのは、パック内の空気をしっかりと抜くこと。パックに空気が残っていると、パックが浮いてお湯から飛び出たり、パック内の熱伝導率が下がって加熱ムラや加熱不足が発生したり……。
そこで、EL-KA23は「パック調理」専用となるパックホルダーを付属。このパックホルダーにパックをセットするだけで、失敗なくパック調理できるというわけです。
象印のアンケート調査によると、「できるだけ関わる時間を減らしたい家事」のトップは料理。なんと、全体の6割近い人が料理を負担に感じていると回答したそうです。筆者は料理が好きなので日々楽しみながらやってますが、みなさんはいかがでしょうか。
電気調理鍋は材料を鍋に入れて放置するだけのほったらかし調理なので、つきっきりで作業する手間がありません。EL-KA23は最大12時間前から予約・保温できるので、朝に仕込んで夕方帰宅後にすぐ食べるといった使い方も便利。EL-KA23ならではのパック調理で複数のおかずを同時に作ったり、時間があるときに下ごしらえして自家製ミールキットを作ったりと、忙しいときの手間を減らせます。
象印によると、市場調査では電気調理鍋の使用頻度が少ないユーザーの多くは、自動調理を使用するたびに箱に戻して棚に収納しているそうです。EL-KA23は比較的コンパクトでデザイン性も高いため、「出しっぱなし」にして日常使いできそうなのもメリットですね。内なべがホーロー製なので約1.7kgと少々重いところ、圧力調理機能を搭載していない点は気になりますが、デザインやパック調理をはじめとした機能性、メンテナンス性といったところが魅力です。