メインダンサー&バックボーカルグループ・超特急が26日~27日、東京・ヒューリックホール東京で『コント×超特急其ノ弐~初キス大作戦~』を開催した。今回は27日に行われた公演をレポートしていく。

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本公演は超特急がコントに挑戦する企画の第2弾。今回は「初キス」をテーマに超特急のメンバーが癖の強い様々なキャラクターを演じていく。メインの登場人物は、人気YouTuberを育成する家庭教師・雨太郎(リョウガ)と、YouTuberとして活躍する五つ子たち(カイ、タクヤ、ユーキ、タカシ ※タカシは2役を担当)。雨太郎と五つ子は人気YouTuberを目指して様々な課題に挑戦をしながら成長をしていくという話が軸となるが、併せて五つ子たちが雨太郎に対して恋心を抱いてしまう事で起こる"BL(ボーイズラブ)”恋愛劇も同時に描かれていく。

超特急のメンバーはアーティスト活動のほかに映画やドラマでの俳優活動・バラエティ・YouTube配信など幅広いフィールドで活躍をしており、今回のコントでも「笑い」を軸とした空気が全体に流れつつ、感動で心を動かすような芝居パート、ライブなどで発揮される女性を虜にしてしまう胸キュン仕草、本格的なダンスやヴォーカルパフォーマンスなど、彼らが持つ様々な魅力も凝縮されている。「コント」という枠に収まらない超特急だからこそできる、見ごたえのあるステージを作り上げていた。

それぞれに身体を張って活躍

ユーキはお笑い芸人・小梅太夫のモノマネを高いクオリティで行いつつ、本人が得意とするキレの良いダンスや、難易度の高いダンスとしても知られる「ムーンウォーク」を合間に織り込み、客席を驚かせていた。

タクヤもお笑い芸人・ジョイマンのダンスネタを披露したが、日ごろ見せるクールなイメージとは一転、あまりのハイテンションなモノマネとダンスに会場からは思わず驚きの声が漏れてしまう場面も。

タカシは歌手・氷川きよしのモノマネを行い「きよしのズンドコ節」を熱唱。ヘアスタイルやビジュアルも氷川本人にかなり寄せたほか、超特急のヴォーカルとしての歌唱力も活かし、クオリティの高いモノマネを見せてくれた。ここではメンバーもバックボーカルとして登場。日ごろはダンスボーカルグループとして激しいステージを見せている彼らだが、そうした姿が想像できないほど雰囲気に溶け込み、昭和歌謡を彷彿とさせるパフォーマンスを完璧に作り上げていた。

カイは五つ子の中でも常にボケ続けて笑いを起こすキャラクターをはじめ、ギラついた目つきで怪しく笑い続ける中年男から、チンピラ風の男などクセの強い奇抜な役を次々と好演。観客も高い演技力で演じ切きるカイの怪演ぶりを受け、時折驚くような様子も見せていた。

また身体を張ったギャグも登場し、ユーキは固い10本のゴムを一気に顔に装着し悶絶する姿を見せたほか、タカシは女子高生の女装を行い、コギャルになりきってパラパラダンスを披露した。

リョウガはこうした4人のボケを一気に受け止め、絶妙なタイミングで冷静かつテンポの良いツッコミを入れつつ、アドリブなども交えながらステージをまとめ上げるなど、超特急のリーダーぶりをコントの中でも発揮していた。

ストーリーに絡めながら、メンバーがリョウガの好きな所を言い合うという場面も用意され「普段オシャレを気にしないのに8号車(超特急のファンの総称)の前に出るときだけ香水をつける」など、思わぬリョウガの姿がカミングアウトされると、客席からは思わず小さな悲鳴が上がってしまう様子も見られた。

MCで熱い思い

コントを終えたメンバーたちは、最後にそれぞれの胸の内を明かすMCを行った。カイは「歌って踊ってる超特急だけではなく、コントの超特急も面白い事が広まって欲しい」と今後への展望を口にする。これを受けてタクヤも「着実にコントに対して超特急がステップアップできている事を実感した。これからも期待に応えられるように学んで行きたい」とコントに対する前向きな姿勢を見せ、続けてタカシも「アーティストとしての活動と併せて、コントもできるのは僕たちの強み。今後も公演を重ねて、コントといえば超特急と言ってもらえるように進化していきたい」と力強く宣言した。

リョウガは「皆さんが笑ってくださるから、僕たちも色々な事に挑戦ができる。超特急でたくさん笑って、泣いて、感情を動かして頂けたら嬉しいです」と笑顔で観客達へ呼びかけた。