ツイッターランドで話題になり2020年4月10日に書籍化された『オヤジが美少女になってた話』の作者・赤信号わたる先生が、ツイッターに漫画『なにかを極めようとした時によくあること』を投稿。その内容が「深い!」と大きな話題に。

  • 漫画『なにかを極めようとした時によくあること』(作者・赤信号わたる先生)

漫画の主人公はかもめのジョンナさん。飛ぶのが得意なジョンナさんがある日、飛行機と出会って、それを目指してより高く飛ぼうとするが……、という内容。読後感の味わい深さはほんのりビターな大人味である。主人公の名前が「ジョンナさん」で種族が「かもめ」であるため、「かもめのジョナサン」を想起する人も多い。

赤信号わたる先生は、どんな想いでこの漫画を描いたのか。モトタキ記者が深堀りしてみた。

○漫画『かもめのジョンナさん』を書いたきっかけは?

ある日飛行機が飛んでいるのを見て、ふと「鳥は飛行機を仲間だと思ってたりするのかなぁ?」と思った事がきっかけです。そもそも、鳥に世界を人工物と自然物に分ける見方ってあるのかなと常々思っていたので。

○オチに対して「だから絶望する」と「追いつけなくとも頑張ればより高く飛べる」の相反する読者の反応があります。先生はテーマとしてはどちら派でしょうか?

僕はどちらかと言えば後者です。ただ、絶望して諦めるのが不正解だとも思いません。どんな選択肢を選んだにせよ、それぞれが悩んだ末の決断なので。ですので、どうあるべきという押し付けはせず、その瞬間を切り取るような話の構成にしようと思いました。

◯やはり気になるのですが『かもめのジョナサン』を意識した部分ってありますか?

鳥、スピード、鍛錬等の題材を思いついた時に、昔読んだ『かもめのジョナサン』が頭に浮かびました。ただ、思った以上に「ジョナサンの話だ」と思って読み進めた読者さんが多くて「原作と全然違う!」というお叱りもありました。もう少しわかりやすく変更してもよかったかな、と後から思いました。すみません。

◯『かもめのジョンナさん』に続きはありますか?

一応構想はあります。また描きたくなったら描くかもしれません。

◯『かもめのジョンナさん』の読者に一言メッセージをください。

様々な反応や意見をいただけてとても励みになりましたし、それを見て僕自身も考えさせられました。読んでくださった皆さん本当にありがとうございます。

まさか『かもめのジョンナさん』に続きの構想があるとは驚いた。まったく想像がつかないが、伝説のかもめとなったり、他のかもめが出てきたりするのだろうか。描きたくなる日がなるべく早めにやって来るのを期待したい。