AMD B550

これと併せて発表されたのがB550チップセットである。型番から判る通り、ミドルレンジ向けのチップセットであるが、Dual GPUサポートとPCIe Gen4/Gen3のサポートが新たに追加された(Photo12)。主な違いをまとめたのがこちら(Photo13)。要するに、

  • CPUから出るPCIe x16はGen4対応
  • CPUから出るPCIe x4もGen4対応
  • Chipsetから出るPCIeはPCIe Gen3対応

という形になった。ブート用のNVMe M.2 SSDはCPUから出るPCIe x4レーンを使う事で、最近ラインアップが増えてきたPCIe Gen4対応製品のメリットをフルに生かせるという訳だ。こちら(Photo14)が実際の構成である。I/Fの本数そのものは概ねB450と同じで、ただし一部高速化されている&Dual GPU対応が追加されたのがB550、と考えれば良いと思われる。

  • Photo12: ただ一時期に比べると、このグレードのチップセットでDual GPUのニーズは減った気もするのだが。

  • Photo13: CPUから出るUSBもUSB 3.2 Gen2(10Gbps)対応になった。

  • Photo14: Intelと比べると見劣りするのは、Wi-Fiの内蔵が無いくらいのものだろうか?

ただしちょっと注意が必要なのは、このB550は7nmプロセスで製造された製品のみが対象で、12nmプロセスで製造のRyzen 3000GシリーズやRyzen 2000シリーズはサポートされないことだ。つまり古いCPUでは動作しないことになるので、注意されたい。既に60以上の製品が現在設計中とされており、6月16日の発表に合わせて市場にあふれ出る事になるだろう。

  • Photo15: 当然ながら、今後発表されるRyzen 4000Gシリーズや、恐らく第3四半期に投入されるRyzen 4000シリーズには対応できる。

  • Photo16: 通常だとこれらが6月のCOMPUTEXでお披露目だったのだろうが、今年はCOMPUTEXが現時点で9月に延期されており、ちょっと残念ではある。