WOWOWでは、岡田将生がシェイクスピア作品最高峰の難役ハムレット役に挑み注目を集めた舞台『ハムレット』を8月31日に放送する(21:00~)。岡田は、これまでに蜷川幸雄演出の『皆既食 ~Total Eclipse~』で初舞台を踏み、『ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン』、『ニンゲン御破算』など経験を積み、同作で幻想にとらわれた主人公ハムレットの復讐と狂気の熱演を見せた。今回、公演期間中に主演を務めた岡田にインタビューを行った。

岡田将生

――初のシェイクスピア作品、そしてハムレット役のオファーを受けたときの気持ちは?

まず、びっくりしたというのが一番でした。そもそも今回のプロデューサーと初めて舞台を一緒にやらせてもらってから、いつかシェイクスピア作品をやってみたいという話をよくしていたんですけど、まさか選んでいただいたものが『ハムレット』だとは思わなかったので。もちろんうれしい気持ちもあって、ハムレットという役は、自分から手を上げてもなかなか出来ない役ですし、本当に覚悟がいる作品だなと思いましたね。

――役のためにどのような準備をされましたか

本をいっぱい読んだり、演出のサイモン・ゴドウィンのワークショップに参加させてもらったりしました。でも、いざ稽古が始まってしまうと、腹をくくるしかなかったです。周りの先輩方にも、頑張れ、頑張れと言っていただいていたので、自然と、「もうやるぞ」という感じになっていました。

――シェイクスピアといえば、蜷川幸雄さんの印象が強いと思いますが、蜷川さんとの思い出を教えてください

僕の初舞台が蜷川さん演出でして、その出会いがなかったら、多分僕は舞台をやっていなかったと思います。一番最初に蜷川さんとやれたということは僕にとってすごく財産で、舞台の面白さを、そして怖さを教えてもらい、舞台を好きになるきっかけを作ってくれたので本当に感謝しています。蜷川さんにもシェイクスピア作品をいつかやって欲しいと言われていて、シェイクスピア作品を意識するようになっていたというのは確かです。今回は、本当に蜷川さんも見てくれているだろうなという気持ちで、毎公演やらせてもらっています。

――役作りで苦労したことは?

今回の『ハムレット』はみんなで作った作品で、それぞれのシーンの解釈をみんなのアイデアで埋めて、演出に盛り込んでいくというスタイルでした。僕がハムレットを演じていますが、僕がどうこうというわけではなく、1日1日稽古場でみんなでアイデアを出して作っていったという印象が大きいですね 。

――初日を迎えたときの気持ちは?

初日に関しては、「もう舞台は、やりたくないな」と思っていました。今回のハムレットという役は、本当に怖さを感じる役だったので、舞台で一人になった時はすごく怖くなってしまって。だけど皆さんがライトで照らしてくれるように導いてくださったので、最終的には、舞台って素敵だなと思ったし、このカンパニーでやれた「ハムレット」というのはずっと僕の記憶の中に残っていく作品だなとすごく感じられた初日でした。

――ご覧になる方へのメッセージをお願いします

今回の『ハムレット』は、サイモン率いるこのカンパニーじゃないと作れないと思います。キャストが変わったら絶対違うものになってしまうので、この時期、このキャスト・スタッフ、そしてサイモンがいて、この「ハムレット」が出来上がっています。そしてまだ出来上がってはいなくて、すごく伸びしろがある作品で、それをみんなでどんどん追求して、いいものを作っていける作品だと思うので、この公演期間を通した上で、その一瞬を見てもらえるというのはすごく嬉しいし、(ご覧になる方には)僕たちが作った「ハムレット」を受け止めてほしいなと思っています。