西日本鉄道は西鉄天神大牟田線連続立体交差事業にともない高架化される雑餉隈(ざっしょのくま)駅のデザインイメージを公表した。

  • 雑餉隈駅外装デザインイメージ

西鉄天神大牟田線連続立体交差事業は、福岡市博多区の南八幡町から西春町まで約1.86kmが対象。踏切による交通渋滞・事故の解消と線路で分断された地域の一体化を目的に、福岡市が事業主体となって2010年度から工事を進めている。これにともない踏切7カ所が廃止され、高架区間にある雑餉隈駅も新たに高架駅となる。

新たな雑餉隈駅のデザインコンセプトは「歴史を受けつぎ未来につなげる親しみのエントランス」。歴史ある街の雰囲気を壊さないデザインをめざし、宿場町をイメージしたモノトーンを基調とした建物とする。昔は食料倉庫があり、旅籠や茶屋が軒を並べていたとされることから、穀物を連想させる色合いでもあるきはだ色をアクセントカラーとして取り入れる。かつて航空機工場があったことや、バイク部品メーカー「ヨシムラ」創業の地であることなどにちなみ、金属をイメージマテリアルとする。

この事業の対象区間に加え、隣接する春日原駅から下大利駅まで約3.3km区間も福岡県による高架化工事が進めてられており、2020年度末に福岡県事業区間と同時に鉄道高架切替を行う予定。2021年度に雑餉隈駅高架駅舎が完成する見込みで、同年度末の新駅開業をめざす。