『R-1ぐらんぷり2018』王者に輝いたお笑い芸人の濱田祐太郎が6日、東京・台場のフジテレビで生放送終了後に会見に臨み、"漫談家"としてのプライドを覗かせた。

001のalt要素

『R-1ぐらんぷり2018』王者に輝いた濱田祐太郎

濱田は、視覚障がい者としてのハンディキャップを自虐ネタに昇華して繰り出し、センターマイク1本でしゃべくり倒す漫談スタイル。ファーストステージは敗者復活のマツモトクラブと同点だったが、視聴者投票1位で勝ち上がり、ファイナルステージは4点のおぐ、5点のゆりやんレトリィバァを大きく引き離す12点で圧勝した。

会見に臨んだ濱田は、開口一番「ゆりやんレトリィバァとおぐさんは2人ともめちゃくちゃウケてて、僕本番ネタ途中で思い切り噛んだんで、僕だけはないと思っていたので、もう信じられない気持ちしかないですね」と驚きが収まっていない様子。『R-1』は、6年前に出場した際が初舞台だったということで、思い入れの大会の決勝を前に「楽しみだなという気持ちで過ごしていました」という。

審査員の中では、落語家の桂文枝がファーストステージ、ファイナルステージいずれも持ち点の3票(計6票)を全て濱田に投票。「ずっと漫談をやってきて、1人でしゃべることでお客さんを笑かしたい気持ちがあり、落語も1人でしゃべって笑わせる部分があると思うので、そういう意味で6票をいただいたのはありがたいことだなと思います」と喜んだ。

王道の漫談スタイルが評価されたことについて、「個人的な感想としては、視覚障がい者としてよりも、漫談家として優勝できたということのほうが全然うれしい」とコメント。「『R-1』というネタのジャンルはどんなことでもできる中で、しゃべりだけでここまでこれたというのは本当に信じられないですね。裏でチーフマネージャーが混乱してるくらいですから(笑)」と、いち芸人としてチャンピオンになったことへの喜びを噛み締めていた。

ゆりやんとは、よしもとの養成所(NSC)から同期だが、「NSCってクラス分けされるんですけど、ゆりやんはずっと優秀なクラス、僕は優秀じゃないほうのクラスでほとんど関わりがなかったので、勝つ負けじゃなくて別格で全然上の存在の売れっ子のタレントさんという感じ。同じ舞台に立ったのは不思議で、形としては一応勝ったということになりますけど、ゆりやんだから特別な気持ちというのは特にないですね」と話した。

会見でも、芸人のサービス精神で報道陣を笑わせてくれた濱田。優勝賞金500万円の使い道について、決勝進出会見では「意味のないことができたらいいな。見えないんで運転免許ないのにミニクーパー買ってみたり、3Dのテレビとか買ってみたい」と言っていたが、実際に優勝して「3Dのテレビはちょっと考えますけど、車は大金なので買わないです! まずは貯金ですね」と堅実な意向を語った。

また、出演してみたい番組を聞かれると、「今からボケますよ!」と前置きした上で、「『24時間テレビ』のチャリティマラソンですね。道が見えないから武道館と全然違う方向行くので、僕が募金箱持って走ったら結構お金集まるんじゃないですかね」とひとボケ。「リアルな話をすると僕はしゃべりが中心なので、トーク番組に呼んでいただけたらありがたいなと思いますね。声のかわいい女性タレントとはどんどん共演したい」と希望した。

見事に優勝したものの、会見の最後になっても、ネタで噛んだことが悔しかった様子。「今回の大会は自分の中でも消化不良な部分があるので、もし来年『R-1ぐらんぷり』があったら、自分の中で完璧だと思えるチャンピオンをもう1回目指したいと思います。ぜひエントリー番号1番で出場させていただきたいなと思ってます」と、早くも2連覇への意欲を示していた。

  • 002のalt要素
  • 003のalt要素
  • 004のalt要素
  • 005のalt要素

『R-1ぐらんぷり2018』決勝戦・結果

●Aブロック
・ルシファー吉岡:審査員1点+お茶の間0点=計1点
・カニササレ アヤコ:審査員2点+お茶の間1点=計3点
・おいでやす小田:審査員4点+お茶の間2点=計6点
◎おぐ:審査員8点+お茶の間3点=計11点

●Bブロック
・河邑ミク:審査員0点+お茶の間0点=計0点
・チョコレートプラネット・長田:審査員8点+お茶の間2点=計10点
◎ゆりやんレトリィバァ:審査員7点+お茶の間3点=計10点
・霜降り明星・せいや:審査員0点+お茶の間1点=計1点

●Cブロック
◎濱田祐太郎:審査員5点+お茶の間3点=計8点
・紺野ぶるま:審査員0点+お茶の間0点=計0点
・霜降り明星・粗品:審査員4点+お茶の間1点=計5点
・マツモトクラブ:審査員6点+お茶の間2点=計8点

◎…ファイナルステージ進出者


●ファイナルステージ
・おぐ:審査員3点+お茶の間1点=計4点
・ゆりやんレトリィバァ:審査員3点+お茶の間2点=計5点
・濱田祐太郎:審査員9点+お茶の間3点=計12点