誰もが知っている日本一の少年漫画誌『週刊少年ジャンプ』と、次々と独創的な作品を生み出すことで知られるテレビ東京の「ドラマ24」枠が、50周年×50作目で異例のコラボ! 『オー・マイ・ジャンプ! ~少年ジャンプが地球を救う~』(毎週金曜24:12~ ※2月16日、23日は24:22~)として毎週放送されている。

冴えない毎日を送る主人公・月山浩史が、週刊少年ジャンプを好きな人が集まる秘密クラブに出会い、ヒーローに覚醒しはじめる同作。『キン肉マン』『NARUTO』『ろくでなしBLUES』『キャッツ・アイ』などの名作をもとに、出演者のコスプレや作品の豆知識なども織り交ぜ、独自の世界を展開している。

制作発表では『ONE PIECE』主人公・ルフィの格好で現れたのが、主役の月山を演じる俳優・伊藤淳史だ。生駒里奈、馬場徹、栁俊太郎、斉木しげる、ケンドーコバヤシ、佐藤仁美、寺脇康文など個性豊かな面々に囲まれた撮影現場の様子や、伊藤自身のヒーロー像について話を聞いた。

  • 伊藤淳史

    伊藤淳史

『ドラゴンボール』を楽しみに見ていた

――今回『週刊少年ジャンプ』とコラボという新しい企画でしたが、伊藤さんはお話を聞いたときはどういう感想でしたか?

ジャンプ50周年ということと、ドラマ24が50作目ということにすごく縁を感じました。なかなか前例のないドラマで、自分が主人公を演じられるのはとても嬉しかったです。今回は集英社さんをはじめとした皆さんの協力のおかげで、いろいろな作品とコラボして表現できるのがすごいです。視聴者の皆さんと近い位置でいられる気がします。

――伊藤さんはジャンプ作品ですと、どの作品に思い入れがありますか?

僕はやっぱり『ドラゴンボール』ですね。ジャンプ本誌もですし、ちょうど小学生のときに夕方に毎日再放送をやっていて、すごく楽しみでした。

――初期の回を夕方に再放送していましたよね。

そう! 天下一武道会とか。それで、毎週夜からは『ドラゴンボールZ』をやっている。悟空が初めて超サイヤ人になったフリーザとの戦いとか、興奮しましたよ。

――子供の頃からお仕事もあったと思うんですが、その中でもやっぱり『ドラゴンボール』は楽しみにされていたんですね。

そうですね。サッカーもずっとやっていたので、『キャプテン翼』も好きでした。

漫画家も演じるハードな現場

――実際にドラマを見られての感想はいかがでしたか?

レギュラーのキャストにちゃんとスポットを当てて描きつつ、漫画家の先生の実際のエピソードも入ってくるので、作品を知らない人でも「あ、そうなんだ」と知ることができるのは、今までないドラマだと思うし、上手だなっていうのは思いますね。

――恥ずかしながら、『キン肉マン』のゆでたまご先生が2人組だったことを初めて知りました。伊藤さんは今回、漫画家の先生も演じるというのが大変そうですよね。

撮影は大変でした。普通、一人二役をやる場合は、先にAの衣装で必要な場面を全て撮ってから、Bの衣装での撮影をするんですよ。でも第1話のゆでたまご先生の場合はカットを合成しなければいけないので、1回カメラの位置を決めると動かせなくて。

嶋田(隆司)先生で撮って、同じカメラ位置で中井(義則)先生の格好に着替えて撮って、次のカメラ位置でまた嶋田先生に着替えて中井先生に着替えて……というのを全カットで行うので、途方もない作業でした(笑)。でもやっぱり仕上がりを観て、我ながら自然にはまっているのが、面白かったです。今回は月山が出てないシーンも、自分が演じているので、やりがいもありますけど、なかなかなハードな現場にはなっています(笑)。

――月山に共感したシーンや、「自分だったらこうする」と思ったところはありましたか?

会社でのパワハラのシーンは、困っている人がいたときに「出来ることがあるかな」と思う気持ちに共感できました。「わかる」というか、「そういう人でありたい」と思います。

基本的に楽しい方がいいし、例えば現場で長台詞に苦戦して焦っちゃったキャストがいても、盛り上がって笑えたりしたらいいな、とか。「助ける」なんて言うとおこがましいですけど、意識できる人でありたい。浩史も主人公で、ヒーローみたいなところが、あるじゃないですか。だから僕も現場の中では、盛り上げて引っ張っていきたい気持ちはあります。