JALと百戦錬磨は2月8日、観光による交流人口拡大を図るため、全国自治体と連携して各地の魅力発掘に取り組み、民泊を活用したインバウンド事業および地域活性化事業の推進を目的とする広範な提携を行うことに合意し、JALによる百戦錬磨への資本参加ならびに両社間での包括的業務提携を締結したと発表した。

  • JALと百戦錬磨は全国自治体と連携して各地の魅力発掘に取り組み、民泊を活用したインバウンド事業および地域活性化事業を展開する

    JALと百戦錬磨は全国自治体と連携して各地の魅力発掘に取り組み、民泊を活用したインバウンド事業および地域活性化事業を展開する

訪日外国人旅行者数は2017年に過去最高となり、宿泊ニーズの多様化による宿泊施設の整備が急務となっている。こうした中、6月には住宅宿泊事業法が施行され、地域の遊休資産である空き家・古民家・歴史的建造物などを観光資源にする民泊への期待が高まっている。同提携を契機に両社の強みを生かし、観光による交流人口の拡大、新たな雇用の創出、文化財や自然資源など観光資源の保全など、地域の特色を生かした再生・活性化を目指す。

JALは地域間交流人口の拡大に力を入れており、特に、海外に向けた魅力の発信や利用しやすい運賃の設定など、訪日外国人の地方送客によって地域を元気にするための取り組みを進めている。百戦錬磨はこれまで、自治体の許認可を持つ施設のみを取り扱う、日本初の民泊予約サイト「STAY JAPAN」の運営を通じて、合法的な民泊事業を推進してきた。

両社の共通の目的である「交流人口の拡大による地域活性化」を目指し、双方の強みを最大限活用しながら協業していく

具体的な取り組みとして、観光ポテンシャルが高いにも関わらず宿泊インフラが十分整備されていない地域などをモデル地域に選定し、その地域ならではの観光資源(古民家、歴史的建造物、自然遺産など)を生かしたシンボリック施設の開発、住宅宿泊事業法(民泊新法)の活用による地域全体の民泊の普及・促進、イベント民泊の開催などを行う。

また、「JAL Guide to Japan」をはじめとする地域の魅力を伝える訪日旅行者向けメディア連携の強化や、「STAY JAPAN」、JAL関連メディアを活用した地域プロモーションの実施を予定。その他、現在「OnTrip JAL」に展開中の「週末ふるさとTrip」等でも魅力発信に取り組んでいく

さらに、民泊ダイナミックパッケージ商品の開発を拡充し、訪日外国人向け国内線運賃(JAL Japan Explorer Pass)の「STAY JAPAN」上での販売や、「STAY JAPAN」とJALサイト連携、マイレージ連携などの実施を予定している。

モデル地域第1弾として、奄美エリアにおいて自治体と連携し、自然資源に着目した「エコツーリズム×民泊」などの商品を開発予定。JALと百戦錬磨は相互のリソースやノウハウを有効活用し、地域間交流人口拡大に向けた地域の観光素材の掘り起こしや、地域の魅力発信による訪日外国人旅行者の地域への送客促進、販売チャネル連携や共同プロモーション企画などによる相互送客を通じて、民泊サービス事業の推進を目指す。